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→1.約束をする

子供の頃、誰かと約束をするときは必ず「指きり」をしていた記憶がある。
小指と小指を絡めて、「ゆーびきーりげーんまーん…」って。
嘘をついたときには針を千本飲ますとか、色々怖い事をその後にくっつけて、指を離す。
約束する時は「指きり」をして、契約成立。そう思っていた。
でも、不思議。
乱馬との約束は、「指きり」だけでは成立しない。
「ゆーびきーりげんまーん…」ってやって指を離した後、必ず一度、キスをする。
唇が離れた後、
「約束な」
「…うん」
…そうやって彼に囁かれた後で、初めてあたしと乱馬の「約束」っていう契約が成立する。
いつからこんな風になったかは覚えていないのだけれど、
指きりだけでは、信じられない。
唇でも約束してくれないと、あたしはなんだか不安になる。
触れた唇から伝わる温もりと、吐息。
彼のそれを感じなければ、あたしは彼とは約束できない。


子供の頃とは、もう違う。
あたしと乱馬の、約束の仕方。

 

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