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→98.この命に誓う

「ん…」
寝ているあかねの顔に、もう何度目か分からないようなキスをして、俺はため息をついた。
寝ているあかねの首や、肩や、背中や胸には無数の紅い痣。
…全部、俺が付けたもの。
あかねが眠りにつく少し前。
「もうッだめだよ乱馬ッ…乱馬…」
逃れようとするそんなあかねを、俺は圧倒的な強い力で押さえつけていた。
もちろん、俺はあかねが何を言おうが叫ぼうが、逃しはしなかった。
俺は、身体を捩るあかねを強引に押さえ付けては、
暗やみに白く映える美しい肌に紅い「刻印」を刻み続ける。
一つ。
また一つ。
「ん…乱馬…」
「刻印」が刻まれるたびに、抵抗する力をなくしていくあかねを感じた。
「あかね…」
俺は、改めてあかねの肌に指を滑らすように触れた。

…いつになったら、俺はこのヒトを「俺だけのものだ」と、言い切れるんだ?
あとどのくらいこうして「刻印」を刻めば、あかねは「俺のものだ」と、皆は分かってくれるんだ


「あかね…」
俺は、そんな事を思いながら、身体を横たえているあかねにぎゅっと抱きついた。
…と。
「ん…乱馬…」
その弾みであかねは目を覚ましてしまったようだった。
「ごめん。起こしちまった」
「まだ起きてたの?どしたの?」
半分寝ぼけながら俺にそう尋ねるあかねに、
「寝てる姿が可愛いなって…思ってたんだ」
俺がそう言いながらあかねの背中を撫でると、
「もう…またそんな事言って…」
口ではそんなことを言いながらも、
あかねは嬉しそうな顔をして、目を再び閉じ、ちょっと上を向いて見せた。
…こうする時は、「キスしたい」あかねがそう言っている時。
「ん…」
俺はそんなあかねに再び唇をかさねると、そのままあかねを強く、抱き締めた。
今俺の腕の中にいるのは、俺の大切な許婚。
他の誰にも渡せない、タイセツなヒト。
だから、
どんなことがあったって、どんな奴からだって、絶対に守ってみせる。
「…この命に誓う」
そう、それはまるで俺自身に再度そう認識しなおさせるかのように。俺は俺に必死で抱きついているあかねの耳元で、そう囁いた。

 

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