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→77.さっさと起きなさい!

…とある日の朝の出来事。


「もう!さっさと起きなさいってば!」
…朝、ロードワークに行く時間にもかかわらず、
乱馬は目を覚まさなかった。
なので、
あたしは既にロードワークへ出るための支度をさっさと終えて、こうしてベッドの横でそんな乱馬を起こそうと、躍起になっている。
「どうしたのよ?具合でも悪いの?」
あたしがまだ布団をかぶってる乱馬をゆさゆさと揺さぶりながらそう尋ねると、
「…何か、今日は昨日の疲れが取れねーんだよ」
…ようやく乱馬はそう言って、布団からヒョコッと眠そうな顔を出した。
「疲れー?昨日そんなに疲れが残るようなことなんて一体何を…」
あたしはそう言いいいかけて一瞬口をつぐみ、一度コホン、と咳払いをしてから
「…何で疲れが取れないのかしら?」
「何でだろうな。なあ、あかね?」
乱馬とそんな会話を一瞬交わす。
…もちろんあたしはその質問には答えないで、
「もう、いいから早く起きて。ロードワークに行く時間なくなっちゃうよ」
そういって、ベッドの傍から離れて先に部屋を出ようとすると、
「あかね、ちょっと」
そんなあたしに、乱馬が不意に手招きをした。
「どうしたの?」
あたしが何気なしに乱馬の元まで戻ると、
「あ!」
…乱馬は近寄ってきたあたしの手首をぐっと掴んで引き寄せると、
有無を言わさず、素早くキスをして・・・離れた。
「な、何すんのよ…」
あたしがちょっと赤くなってそんな乱馬を睨むと、
「いや、さ。昨日寝る前に最後にキスしたろ?だったら起きてすぐもしておこうかと思って」
乱馬は全く悪びれもなくそう言って、今度は勢いよくベッドから起き上がった。
そして。
「一日の最初にあかねとキスして、寝る前も最後にキスする。あら、不思議。初めも終わりもあかねが相手。今日も一日良い日になりそうだ」
そんな事をいいながら、
「着替えてから行くから先走ってろよ。すぐに追いつくから」
とさっきまでのなまけ具合がウソのように敏速に部屋から出ていった。
…な、何がいい日になりそうだッ、よ。乱馬のバカ。
そんな事いったらねッそんな事いったらね、

・・・あたしだって、今日はいい日になっちゃうじゃない?

だって、あたしだって昨日の最後も、今日の初めも、キスした相手は…乱馬だもん。
それに。
朝しようが昼しようが夜しようが、夜中しようが。
キスする相手はずっと一緒なんだから、最後にキスした相手は、いつも一緒。
だから、今日の始めだろうが明日の始めだろうが…相手はいつだって同じじゃない。
そしたら毎日良い日になるの?
「・・・全く、バカなんだから」
…もちろん、あたしも含めてね。

あたしは何だか今のこんな状況がおかしくて仕方なかった。

 

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