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→4.恋占い

買い物に出た先で、すごく興味があるものに出会った。
それは、偶然であった行商人のおじさんに教えてもらった…恋占い。
東風先生に片思いしてたときは、「どうせ結果はわかっているし」なんて、半分諦めてたから、そういえば、恋占いなんてしてなかったな。
そんなあたしが、恋占いをするんだもの。随分,成長したもんだわ。

占い方は簡単。
おじさんがくれた材料を混ぜて作った桜餅を、占いたい相手に食べさせるだけ。
占った相手があたしの運命の人ならば、額にサクラの花びらの印がでて、
運命の人じゃないならば、顔に「×」印がでるんだって。

なんだ、意外に簡単じゃない?

あたしは必死にアイツに桜餅を進めるけど、何故かアイツは逃げてばっかり。
そのかわり、占いたくない相手ばかりが桜餅を食べていくって言うのに。
「何よ、意気地なし」
あたしがそんな事を思ってる内に、ちょっと驚くことが起きた。
…偶然あたしの桜餅を食べた良牙君の額に、桜の花びら印が、くっきりと映っていた。

え?これって、どういうこと?
あたしの運命の相手は、アイツじゃなくて、良牙君…?
別に良牙君がどうこうってわけじゃないんだけど、あたしは悩んだ。
これにはさすがにアイツも驚いてたみたいだけど、
それでもまだ桜餅を食べようとしない。
こんな状況になってもまだ、占いを拒否している、アイツ。
「・・・」
…何よ、意気地なし。
このままだと、本当に良牙君を好きになっちゃうんだから。
あたしがそんな事を言ったら、アイツ…とうとう、
「後悔しねえな!」といいながら、桜餅を食べてしまった。


食べた!桜餅を、食べてしまった!
イチ、ニ、サン…で振り向いて印を確かめさせようとしている、アイツ。
だけどあたしは、そんなアイツを投げ飛ばしてしまった。
食べさせたかったのに、急に結果を見るのが怖くなっちゃったから…。
だって、もしも印が出ていなかったら、アイツがあたしの運命の人じゃないかもって、…ことでしょう?


…だけど。
戻ってきたあいつの顔をみて、あたしはビックリした。
だって。
だって、アイツの顔中に、桜の花びら印が散りばめられていたんだもん。

鏡を見せてあげたら、アイツもちょっとビックリしてた。
そして、「なんだ、あんたにも出たんだ」なんて。
憎まれ口を叩くあたしに反抗して、アイツはあたしに何か言おうとしてたけど、
あたしにはそんな言葉は全く耳に入らなかった。
そしてアイツもそれ以上は何も言わず、相変わらずの態度であたしに接している。


あーあ、何だ、出ちゃったんだ。
桜の花びら、出ちゃったんだ。しかも顔中!
「・・・」
良牙君の時とは違って、自分でも分かるくらいこの結果、何だか気持ちがいい。
あたしってばすごく単純だな・・・あたしは自分でそんなことを考えるも、
…そんなにいっぱい桜印が出てしまったら、あたしはアイツの許婚、辞められないじゃない?
そんなことも同時に、こっそりと考えてみる。


占いだから、本当はどうなるか分からないけど、
でも、今しばらくはこの結果がちょっと嬉しいな、なんて。
今しばらくは、この結果をちょっとだけ信じてみようかな、なんて。
あたしはこっそりと思っていた。



・・・それにしても。どうして、良牙君の額にも、桜印がでたのかしら?
ねえ?

 

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