天道なびきお悩み相談室
| あーら、皆さんこんにちは。 |
| 前回に引き続き、今回もここのカウンセラーをやっている、天道なびきよ。よろしくね。 |
えーと、一応説明するけど。
この相談室には、人生に迷った可哀相な人たちがアドバイスを求めて手紙をくれたりやってきたりするのよ。 |
| あたしからのアドバイス料は…そうね、その人の感謝の気持ちに任せているの。強制してお金は取るつもりないの |
| よ。 |
| そう、決して相談が終わった後、払った料金が少ないからといって、焼き増しした恥ずかしいラブレターなんかをちらつ |
| かせてお金をきっちり取るなんて事はないから安心してね。 |
| でも、何でかわからないけど皆、充分過ぎるほどお金を置いていってくれるのよね。不思議だわ…。 |

あら?今日も誰か、道に迷ったカモ…いえ、子羊がやってきたみたい。
あら…今日もまた何か叫び声が…
「ええ加減にせえ!!」
(廊下の向こうで、威勢のいい女の子の声)
なびき:「あら、あの声は…」(なびきそんな事をいいながら紅茶を優雅にのむ)
…ガララッ
女 性:「あー、しんど。」
ドアが開き、ため息をつきながらズカズカと部屋に入ってくる女性。
そして、
女 性:「ここ、悩める子羊達を救う部屋なんやろ?」
なびき:「そうよ。」
女 性:「じゃあ、うちを救ってくれへん?相談があるやけど…」
(部屋に入るなり、そう言って深刻な顔をする本日の相談者。)
なびき:「いいでしょう。じゃあ今日は、あなたの相談をうけるわ…うっちゃん。」
右 京:「おおきに。」(右京、ホッとしたような表情でなびきに勧められた席へすわる。)
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(ここからは相談者のプライバシー…というか名誉の為に、音声のみでお楽しみください)
なびき→な、右京→う で以下表示
な「珍しく弱音なんか吐いて。何かあったわけ?」
う「なあ、何でうち、オカマと女装壁ある男にしかもてへんのやろ?つばさにしかり、小夏にしかり。
うちくらい魅力的な女やったら、乱ちゃんレベルの男が近寄ってきてもええんやないかと…」
(右京、あれこれと夢を語るが、なびき、全く聞いておらず飲んでいる紅茶の「聞き茶」をしている)
う「ちょっと姉ちゃん…うちの話、きいてるん?」
な「そこはかとなく。んで?要は何?普通の男の子にモテタイッて事?」
う「んー、まあ。普通の男の子にもてる女の子がどういう子なのか教えて欲しいっちゅーことや。」
(右京、そういってモジモジと身をよじる。なびき、ふっと笑って、)
な「あら、そう。実はね、うっちゃん。ここにね、普通な男の子にめちゃくちゃ人気ある女の子の写真が
あるの。」
う「ホンマ!?見せて見せて!」
な「いいわよ。あら?でもどうしてかしら…・こんな所に値札が。」
(なびき、わざとらしく値札が見えるように写真が入った封筒を机の上に置く。)
う「…5枚一組1500円。高ッ…。」
(右京、それでもしぶしぶと1500円をなびきに渡す。なびき、そそくさと受取ったお金を金庫にしまい、)
な「まあ、私が何も言わないのにうっちゃんたら善意で1500円も。」
う「…。」
な「さ、その写真はもううっちゃんのモノよ。」
う「おおきに」
(右京、気を取り直してなびきから買い取った封筒を開けてみるが)
う「…なあ、姉ちゃん。」
な「何かしら?」
う「この写真…、5枚とも皆あかねちゃんしか写っとらんけど。」
な「だって、もてる女の子を見たいんでしょ?だったら今学校で一番人気の女の子を研究するのが手
早いじゃない。」
う「あかねちゃんは確かに可愛いけど、そんなにもてるん?」
な「もてるわよ。その写真セット、あかねファンには5枚一組3000円よ。最近では女のらんま君よりよ
く売れるわ。」
う「ふーん。…ん?」
(右京、写真をパラパラと見ていたが、)
う「なあ姉ちゃん。」
な「何かしら?」
う「この写真に写ってるあかねちゃん、めっちゃ可愛い顔して写ってるやんか?」
な「それがなにか?」
う「これ、みんな姉ちゃんが写したん?」
な「いいえ。あかねの(一般売り物用のその写真)はね、あかねを深くふかーく愛している人が撮っ
たのよ。
カメラのレンズ越しから、溢れんばかりの愛を持って写してるから…良く撮れてるのよ。」
(なびきそういって、ふっと笑う)
う「溢れんばかりの愛…てことはあかねちゃんのおっちゃんが撮ったってこと?」
な「…。」
う「ええなあ、あかねちゃんは。こんなにおっちゃんに愛されてるんやね。」
(右京、そう思い込んでしみじみと頷いている)
な「被写体を愛せば愛すほど、それが被写体にも反映されるのよ。
きっと、うっちゃんのことをこうやって溢れんばかりの愛を持ってみてくれる人が撮った写真を一般の男の子に公開し
たら、うっちゃんもあかね同様、きっともてるわよ。」
う「ほんまか?でも、うちの事を溢れんばかりの愛を持ってみてくれる人…そしたらやっぱ、乱ちゃ
ん!?乱ちゃんかなあ!?」
(右京、赤くなりながらそう呟いている。なびき、そんな右京の前に、ばさばさばさ…とわざとファイルを広げてみせ
る。)
な「あら?こんなところに、”趣味からプロへ!デジカメ撮影マスター講座の受講終
了証(私の名前入り)が。」
う「ん?何やこれ。あ、もしかして姉ちゃん、写真の心あるん?」
な「あらやだ。偶然ばれてしまったわね。…そうだ。私がうっちゃんを撮ってあげましょうか?
事と次第によっては、あたしがうっちゃんに溢れんばかりの愛情を注ぎながら撮影
してあげるわよ。」
(なびき、そういって右京に右手を差し出す。)
う「…この手は?」
な「私の愛、目に見えた形でないと伝える事が出来ないのよ。」
(そういって満面の笑みのなびきに)
う「…。」
(右京、しぶしぶと千円札を差し出す。)
な「まあ、うっちゃん。私は手を差し出しただけなのに。なんていい人なの?」
(なびき、口ではそんな事を言いつつそそくさと金庫にお金をしまう。)
う「よく言うわ。」
な「わかったわ、うっちゃん。千円。うちゃんの”愛情”を持って写して欲しいっていうその願望が千円って
ことなのね。千円。私、確かに千円受取ったわ。」
(ため息をつく右京に対し、何度も千円を繰り返すなびきに、)
う「…。」
右京、しぶしぶともう千円差し出す。
な「うっちゃんたら。(なびき、そっと涙を拭いてお金を金庫に入れつつ)
わかったわ。じゃあ、私がこれに見合うくらいの愛を持って、うっちゃんを撮ってあげる。
そしてあかねの写真と共にばら撒いてあげるわ。」
う「ほんま頼むで。」
(ため息をつく右京に、なびき上機嫌でカメラを向けて写真を撮る。撮影終了後、)
う「どこが相談無料やねんて。めっちゃお金とられた気がするわ。」
(右京、首をかしげながら部屋を出て行く)

…さーて。上手い事、うっちゃんの写真が手に入ったわ。
うっちゃんたら。
実はうっちゃんがそんなに悩まなくても、男の子からうっちゃんの写真が欲しいっていう依頼…3件も受けてたのよね
ー。
こりゃ、タナボタってやつかしら。どれどれ、通信販売申し込み用の顧客名簿、顧客名簿…
…ん?
紅つばさ、小夏…
何だ、いつもの二人じゃないの。もう一人は…
ん?響 良牙?
…
あらら。良牙くんたら。こないだあかねとあかりちゃんの写真も買ったくせに。
二股ところか三股?もう、あとで個人的にお話をしたいくらいだわ。
(ふふふ…と何か企んでそうな顔で笑いつつ)
でもまあ、姿かたちはどうであれ、3人の男の子から写真を欲しいって言われるんだから、うっちゃん、充分もててるじ
ゃないの。
それにね、うっちゃん。
私がどんなにうっちゃんに愛を込めても、あかねが写っているあの写真には劣るのよ。
だってね。あの写真は…乱馬君が撮ったんだもの。愛の込め具合が違いすぎるわ。
私にあれと同じくらいの愛を求めるなら、やっぱ…島の一つぐらいは買い与えてもらわないとね。
| さーて。カルテを書いて、私もそろそろ帰ろうかしら♪ |
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本日のカルテ
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名前
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久遠寺右京
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年齢
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16
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特徴
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腕一本で店を切り盛りする、パワフルな女の子。
乱馬君のもう一人の許婚。関西弁が特徴 |
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相談内容
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普通の男の子にもてたい |
| カウンセラーからのアドバイス |
愛は形に見えるもの |
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アドバイス料
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愛を込めて写真を撮って欲しいというので、
うっちゃんの誠意をまずは形で見せてもらって、彼女を撮影。
それを、通販申し込みのあった3名に5枚一組4000円で販
売。
うっちゃん?充分もてるじゃないの。
それに、私にもっと良い写真をとって欲しければ、それ相応
のものをくれないと。
私、人の気持ちはそのものを見て感じ取るようにしている
の。
乱馬君のあかねへの愛と同じ物を求めるなら…そうね、や
っぱり無人島の一つは買ってくれるかしら?
本日の(善意の)寄付金:3500円なり |
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