天道なびきお悩み相談室

あーら、皆さんこんにちは。
私はこの相談室のカウンセラー、天道なびきよ。よろしくね。
この相談室には、人生に迷った可哀相な人たちがアドバイスを求めて手紙をくれたりやってきたりするのよ。
あたしからのアドバイス料は…そうね、その人の感謝の気持ちに任せているの。強制してお金は取るつもりない
よ。
そう、決して相談が終わった後、払った料金が少ないからといって、隠し撮りした写真焼き増しした恥ずかしいラブ
レターなんかをちらつかせてお金をきっちり取るなんて事はないから安心してね。
でも、何でかわからないけど皆、充分過ぎるほどお金を置いていってくれるのよね。不思議だわ。

あら?今日も誰か、道に迷ったカモ…いえ、子羊がやってきたみたい。


(ここからは相談者のプライバシー…というか名誉の為に、音声のみでお楽しみください)

「失礼します…」
「あら、あかね。いらっしゃい。」
(以下、あかね→あ なびき→なで表記します。)
「相談があるんだけど…」
「何よ?暗い顔して。誰か子供でも出来ちゃったわけ?」
「な、何いってんのよ!!あたしと乱馬はそんな…」
「別に、あかねと乱馬くんの子供だ何て言ってないでしょ?それともなあに?心当たりでもあるわけ?」
「そ、そうじゃなくて!実は来週、乱馬の誕生日なの。早乙女のおば様からこっそり教えてもらったんだけど。」
「で?」
「それで…何をあげれば一番喜ぶのかなって。」
「そんなの、あんたが一番知ってるはずでしょうが。」
「でも、一般的な男の子だったら、何が一番喜ぶのかなって…。お姉ちゃんなら詳しそうだし。」
「あ、そ。じゃあ、どっかのお店に言ってリボンでも買ってきなさいよ。」
「リボン?男の子って、そんなものが欲しいの?」
「まさか。その買ってきたリボンを、自分の頭にでもつけときなさい。喜ぶわよ〜、乱馬君。間違いなし。」
「な!何言ってるのよ!」(これ以上ないくらい顔が真っ赤)
「…冗談よ。それじゃあ、そうね…あかねには特別にコレを、譲るわ。」(そういって、机の上に封筒をだす)
「何?コレ」
「こないだ、乱馬君が『欲しいなあ』って顔でジーっと見てたものを写真にとったの。
  この写真に写っているものが、乱馬君は欲しくて欲しくて仕方ないみたいよ?」
「くれるの?!」
「譲る、って言ったでしょ。ハイ。」(そういって、あかねの前に右手の平を差し出す。)
「…何よ。」
「あかねの気持ちが、欲しいわ。」
「…。」(そういって、しぶしぶ1000円札を出す。)
「そう…あかねが乱馬君の欲しがってるものを知りたいって言う気持ちは1000円分なのね。よーく分かったわ。」
「…。」(さらにしぶしぶと2000円札を出す。)
「まいどあり!さ、その封筒は、後でお部屋でじっくり見てみなさい。それをあげたら、乱馬君、喜ぶはずよ。」
「絶対喜ぶんでしょうね?」
「保証するわ。」
「…。」(そういって、封筒を大事に抱えて部屋を出て行くあかね)


ふう、今日もまた、道に迷えるカモ…いえ、子羊ちゃんを救ってしまったわ。
…え?あの封筒の中身?
あら、そんなの決まってるじゃない。
中に入ってる写真には、もちろん…あかねが一人で写ってるわ。
だって、乱馬君が一番欲しいものなんて、あかねに決まってるじゃない。あの子もホント鈍いわよね。
さ、私は来週の乱馬君の誕生日の為に、ビデオカメラでも用意しないとね。


さーて。カルテを書いて、私もそろそろ帰ろうかしら♪


本日のカルテ
名前
天道 あかね
年齢
16
特徴
許婚一人。許婚ともどもちょっと鈍い。
相談内容
彼氏の誕生日のプレゼントは何がいいか?
カウンセラーからのアドバイス
「あたしをあげる」の一言で全て解決。全く問題なし。
*ただし、今後の経過は常に観察していく必要あり*
カウンセリング料金
善意で3000円程。あくまで善意。



またのご来室をお待ちしているわ。それじゃ。