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キスにまつわるエトセトラB理由は?

ある冬の日の、夕食後。

 

部屋で宿題をしているあたしの元に、
「なあ、聞きたいことがあるんだけど」
とか何とか。
珍しく饒舌な乱馬がやってきた。

確かに今日は、普段よりも宿題の数が多い。
そのうち、古典の宿題に至っては、図書室で調べものをしなくてはできないような難問だった。
偶然そこにクラス委員の男の子がいたから、あれこれ教えてもらいながら何とか済ますことはできたけど、
それでもほかの教科は家にお持ち帰り状態。
でも、

「どうしたのよ、今日は。夏休みの課題だってスルーするようなあんたが、急にお勉強?」

テスト前でもなければ、補習続きで落第必須、という訳でもなくはない。
それなのに、自分から勉強を聞きにくるなんて、本当に稀。
明日は大雪でも降らなければいいんなあ。
あたしはそんなことを思いながら、乱馬を部屋に招き入れた。
そして、床に小さなテーブルを設置し、そこに宿題のノートを置く。
そして、
「で?どこを聞きたいの?あたしは古典と英語は終わったけど、数学はこれから…」
やろうと思ってるから、まだわからないわよ。
あたしは乱馬の質問に的確にそう答えた…つもりだった。
でも、

 

「え?あ、ちょ、ちょっと!?」
乱馬の質問に答えたつもりだったけど、乱馬はそんなあたしの答えなど全く聞いていなかった。
聞くどころか、あたしがせっかく宿題を教えるために出したテーブルを素早く端に寄せ、あっと言う間にあたしを床に組み敷いてしまった。
「ちょ、ちょっと…何?」
一体、どうしたのよ。
こんな風に押し倒されることは、まあ慣れてはいないけど全く無くはないことでもあるので、それほどでもないんだけど、
なぜこのような展開に?
あたしが不思議に思いつつ、組み敷かれた状態でしたから乱馬を見上げると、
なんだか表情が不損というか…いつもの明るくて屈託のないよな感じとは少し様子が違う。
そういえばさっきも珍しく、饒舌だったっけ。
もしかして…乱馬、何か怒ってる?

「ど、どうしたの…?」
今日は、乱馬も放課後どこかへ行ってしまったし、あたしが図書室で宿題の調べものをしていたのもあり、学校からの帰りも別々だった。
家に帰ってきてからは、帰りが少し遅くなったあたしは皆とは夕食も別だったし、
それに特に急用もないので、乱馬とはこうして部屋に来てくれるまで、会話もなかった。
でも学校にいた時だって、別に不機嫌そうじゃなかったし…どうしたというのだろう。
あたしは、そんな彼の態度に首を傾げていた。
すると、

「今日、放課後どこにいたの?」

乱馬が、あたしを組敷いたままの状態であたしにそう尋ねた。
「え?図書室だけど…」
隠すことなど、何もない。あたしはそんな乱馬の問いに素直に答える。

 

「図書室で何してた?」
「何って…宿題だけど」
「誰と?」
「誰とって…最初一人でしてて、それで…」
「それで?」
「わからないことがあって色々調べていたら、うちのクラスの委員長に会って、委員長も宿題していたみたいで、そしたら委員長が色々教えてくれて…」

 

あたしは、放課後の出来事を何とか思い出しながら、乱馬に伝えた。
そう。図書室で会った委員長、古典が得意科目のようで、
古典がそんなに得意じゃないあたしに、色々な本を教えてくれたり、問題を解いてくれたりして本当に助かったのだ。
だから、

 

「…だからそのお礼に、帰りに寄った購買で買ったジュースをあげたんだけど…あ。」

 

そう。
なので、色々と教えてもらったお礼にと、購買に立ち寄ってジュースを買い、急いで図書室に戻って、帰り際だった委員長にあげたのだ。
でもそこまで言って、あたしはふと、口をつぐんだ。
それはなぜか。
そう、実はそこで…今まですっかり忘れていたけれど、ちょっとした、いやもう本当に些細で記憶の片隅にすっかりしまわれたようななことがあったのだ。
それは…

「…で?買ったジュースをテーブルに置いた時、うっかり取り違えて、委員長のジュースを飲んでしまったと」

そうなのだ。
実は、購買で買ったジュースを図書室の委員長に渡し、飲みながら話をまたしていたんだけど、
同じ銘柄のジュースのペットボトルを買ってしまった為、区別が付かず、
あたしはうっかりと、委員長のジュースを飲んでしまったのだ。
もちろん、そんなの些細なことすぎて記憶の片隅に追いやられていたので、改めてこんな風に思い出すのも妙な話なのだけど。
それにしても、

「…ちょっと。何であんたがそんなこと知ってるのよ?」
「で、謝ったら委員長は心よーく許してくれて、それでさよならして帰ってきたと」
「そうなんだけど…だから、何であんたがそれを知ってるのよ。あ、さては見てたわね?」

そんな本人も忘れているようなことを、どうして乱馬が知っているのか。そっちの方があたしには不思議だった。
監視カメラでもつけられているわけではあるまいに。あたしがそんなことを呟くと、
「なびきに頼まれて、運動部の助っ人で放課後残ってたからな。たまたまお前の姿が図書室の中に見えたから、ちょっと覗いてみたら…とんでもねえ!」
乱馬はぶつぶつとそんなことを言うと、組敷いているあたしをじいっと見つめた。
そして、

「あれか?俺以外の男とそんな情事を繰り広げ、後ろめたい気持ちがあって黙っていたのか?」
「はあ?何が情事よ。だいたい、飲み物を間違えて飲んだくらいで情事扱いされてたら、あたしの目の前でシャンプーにキスされたあんたは、国家犯罪レベルの浮気犯よ」
「話題をそらしても、俺はごまかされねえ!」
「あのねえ…間違えちゃったんだからしょうがないでしょ?それに、あんなの間接キスにカウントするのもばかばかしいわよ」
「開き直りか!?」
「もう、勝手にしなさいよ…はあ」

…どうやら、偶然見かけたあたしが委員長と「間接キス」をしていて、
更にそれをあたしが乱馬に話さなかったことが、彼の何かに触れたらしい。
あたしにしてみれば、そんなの話すレベルにもならないほど軽妙なことだというのに。
だいたい、自分はあたしの目の前で何人の女に抱きつかれ、キスされたのかを忘れているのかしら。
あたしは、心の中で小さくため気をつく。
でも、自分のことは棚に置いてとはいえ、一応はあたしにまつわることで、焼きモチを焼いたり気にかけているのは確かなわけで、
このまま放っておくと、明日には委員長に決闘でも申し込みに行きかねないなと感じたあたしは、
「…わかったわよ。じゃあ、どうしたら気持ちが収まるの?」
あたしから手を離し、今度はでかい身体を小さく丸めて落ち込んでいる乱馬に、声をかけた。
乱馬はちらっとあたしの方を振り返ると、「別に」とか何とか、ぼやいている。

「…」
…ったく、子供か。
格闘技は強いし、身体は十分大人なのに、中身がこれじゃあ世話が焼ける。

「…」
あたしは、いじけている乱馬にそっと近寄り、頬に軽くキスをした。
すると乱馬は、
「頬かよ」
「なによ、不満なの?間接キスよりは、ずっと直接的じゃない」
「どうせ直接的なら、もっと別の場所にしてくれよ」
「別の場所って?」
「そんなの決まってんじゃねーか」
頬にキスされたことで元気が出たのか、はてまた、それまでが芝居がかっていただけなのか。
先ほどよりも明らかに元気な口調であたしにそう呟くと、あっと言う間に唇を奪ってしまった。

乱馬は、一度唇を押しつけてから少し離れ、再び今度はゆっくりと唇を押しつける。
そして、乱馬はいつの間にかあたしの背中にしっかりと腕を回し、自分から離れないようにちゃっかりと捕まえていた。

どうやら、なんだかんだ言って部屋にやってきた彼は、
まあ間接キス事件については3割程度で、残りの7割は、こうやってあたしとキスしたりくっついたりしたくてやってきたのかもしれない。
うん、今更考えると、
間接キス以上のことを普段からしてるあたし達なのに、あんな些細なことで乱馬が怒るなんて、あり得ないもの。
きっと、
宿題が多い日だと、あたしは宿題優先でかかりっきり。
乱馬も、そうそう部屋にははいってこれないから、
だから、なんだかんだあたしの部屋にやってくる理由を考えて…今日のことを利用しようと考えたってわけね。

全く。そんなことしなくたって、正直に言えばいいのに。
あたしにしてみれば、妙な疑いかけられたり、子供の相手をしなくてはいけなくて、こっちのほうが疲れるわよ。
でも…それもこれも、いわゆる惚れた弱みって奴で、許すしかないのかしらねえ。

あたしは、半ばあきれつつもそんなことを考える。

 

 

そうこうしている内に、乱馬にゆっくりと優しく押しつけられた唇の間から、暖かい舌がそっと、あたしの唇に滑り込んできた。
彼の舌先は器用に、あたしの唇の裏側に触れていく。
不器用なあたしは、その器用な舌先をすべて受け止められずに、翻弄されては吐息を漏らす。
…そういう時は、本当に乱馬を恨めしく思うけれど、
でも、翻弄されればされるほど、あたしだってその行為に夢中になってしまうのだ。
弄ばれた舌と唇が絡みつくその感覚に、ぞわりとした感触が、幾度と無くあたしの身体を走り抜けていた。
いつの間にかあたしも、乱馬の大きくて熱い身体に腕を回していた。

静かな空間に響く時計が時を刻む音と、
そしてお互いの唇とお互いの吐息をついばむように求めあうその音が、更にこの単純でかつ執拗な行為へとあたし達を誘い続ける。

「はあ…」
ちょっとだけ、苦しくなって。吐息を漏らしながら、あたしは唇を少し離した。
うっすらと、透明な唾液の糸が二人の間を繋いでいる。
どれだけ夢中になっていたのか。我を忘れてその行為に没頭していた自分に、あたしが赤面をしていると、
「…宿題、やらなくていいのか?」
それまで、あたし以上に夢中にそうしていたくせに、急に乱馬が意地の悪いことを言い出した。
でもその割に、捕らえているあたしの身体を離そうとはしない。
それどころか、若干乱れた息をなんとか保ちながら、あたしが来ている薄手のブラウスのボタンの一番上を、素早くはずした。

やらなくていいのか?なんて。
あたしが、今更「宿題やりたいから」なんていったら困るくせに。
むしろ、そんなこと言ったって、強引にこのまま服、脱がすつもりなんでしょう?

「…どうしようかしら?」
…でも、あたしだって多分、このまま宿題を始めること何てできないかも。
あたしは明確な答えは乱馬に返さないまま、黙ってそばに居あった壁のスイッチに手を伸ばして、部屋の照明を暗くした。
それが、あたしの答え。

乱馬はそんなあたしの額に、嬉しそうな表情で自分の額をぶつけた。
そして、

 

 

「…明日は、ロードワークできそうにねえな」
「誰かさんのせいで、朝から残りの宿題しなくちゃいけないしね」
「誰のせいだろうな」
「さあ。責任とってもらわなきゃ」
そういったあたしの唇に再び優しく唇を押さえつけると、器用にブラウスのボタンに手をかけ、順番に上からはずしていった。
そして、するりとあたしから離れたブラウスとはぎ取った下着を足下に寄せつつ、そのまま再びあたしの身体を床に組み敷いた。

 

 

…今度から、宿題が出たら極力学校で済ませてこよう。
暗闇の中でお互いを貪るように絡まりあいながら、あたしはそんなことをふと思ったのだった。


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