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ヒトツヤネノシタ

「なあ、宿題みせてくれよっ」
「たまには自分でやんなさいよっ」
「ちょっとぐらいいーだろっ。な?明日アイスおごってやるから」
「ホントでしょうね?…もー、しょうがないんだから」
一つ屋根の下に住む許婚に、強引に宿題のノートを見せてもらう事。
そして、軽口を叩きながら同じ部屋で並んで座って、一緒に宿題をやること。
頭も良くて、字も綺麗な許婚のその知識を、ごくごく簡単に手に入れることができる事。
実はそれがごく恵まれているという事に、二人は最近になってようやくそれを改めて認識した。


「ほら、乱馬。早くしないと遅刻するわよっ」
「わーってるってのっ」
一つ屋根の下に住む許婚と、それがさもあたりまえかのように、毎日一緒に学校へと通う事。
実はそれが、とても恵まれている事だというい事。
しっかりと付き合い始めるようになって、二人は更にその幸せを実感するようになった。



「何よ、乱馬のばかっ」
「か、可愛くねえっ」
一つ屋根の下に住む許婚と、クセのようにしょっちゅうそんな口喧嘩をしては、
「しょーがないから許してあげるわ」
「しょーがねえから許してやるか」
そんな風に、やっぱりすぐに仲直りする。
仲直りした後は、それがさも当たり前かのように二人、ぴったりとくっついてはお互いの顔を見合わせて笑いあう。
喧嘩をした後、仲直りをし、そしてまたすぐに一緒に笑いあうこと。
実はそれが、本当に恵まれているという事。
しっかりと付き合い始めるようになって、二人は更にその喜びを実感するようになった。


そして。

「ちょっ…今日はだめだよ。皆に気が付かれちゃうよっ…」
「平気だよ。あかねが大きな声出さなきゃ」
「そ、そんなの無理っ…」
…とある週末、もう大抵の人間は寝静まっているような時間帯。
電気も消えた、薄暗い家の中。
ヒンヤリと冷え切った廊下の奥にあるとある「部屋」。
部屋のトビラはしっかりと閉められているものの、その中で交わされている会話は、闇の静寂を無情にも押し破るかのように廊下へと飛び出していた。
そう。
声を押し殺そうとすれば、そうすればするほど、その声というのは他人の耳にはよく聴こえるのである。
それに加え、あかねの口から発せられているその「声」は、ほとんど「声」になっていない、いわゆる「吐息」。
感情の高ぶりを抑えようと、声を出さずに息を吐く。
が、その息が更にあかねも、そして乱馬をもまた刺激して…・その行為に没頭させてはそれを繰り返す。
いわゆる一つの、悪循環だった。
皆が寝静まった深夜、
「な、なによ。どうしたの?こんな時間に、何よ?」
…物音でふと目を覚ましたあかねが、部屋にそろそろと忍び込んできた乱馬の姿を見つけて驚いても。
「夜這い」
「よ、夜這い?」
「そ。夜這い」
初めは少し驚いていても、何となく抱きしめあううちにそんな驚きはすぐに姿を変えてしまう。
一つ屋根の下に住む許婚と、夜中に部屋で密会する事。
「求めたい」と思うときに「求め合う」事。
そしてそれを、お互いが「許しあう事」。
一方通行でないそんな感情をお互いが抱いているという事が、実はどれだけ幸せかという事。
二人は、その喜びも感じていた。
「…あかね」
それに加えて、
乱馬は、声を必死に押し殺すように自分の口に手の甲を当てているあかねの背中を、ゆっくりと、ゆっくりと何度も優しく撫でている。
「やん…くすぐったい…」
あかねはそのたびに、乱馬に背中を撫でられては背筋をブルっ…と震わせる。
そして、
「ん…」
乱馬の耳元で大きく息を吐くようにしながら、必死に彼に抱きついていた。
あかねは、かろうじてパジャマを「羽織って」はいる状態だった。
しかし、その前ボタンは全て取り外されている。
あくまでも「羽織って」いるだけであり、「着ている」訳ではないのだ。
あかねの腿の上には、それまでパジャマの下でしっかりと彼女の身体を覆っていた下着が無造作に落ちていた。
…そう。
「あかね」
そう言ってあかねの背中を撫でる乱馬の手は、彼女のパジャマの上を這っているわけではない。
彼女の「素肌」を直に撫でているのだ。
前部分が風通しのよくなったパジャマのから堂々と、乱馬はあかねの背中へと腕を回していた。
初めは、普通に服の上からお互いの身体を抱きしめあって、キスをしているだけだった。
もちろんその時点ではあかねとて、きちんと下着を身に付けていた。
が、
チュ…と、電気もつけない薄暗い部屋の中で、
ベッドの上に、向かい合うように座っている二人。
少し乱れた呼吸と、時折舌を絡めるような音が聞こえるその、閉ざされた空間の中。
何度かキスを交わしているうちに、
「お互いの”温度”をもっと感じたい」
…あかねも、そして乱馬も。そう思うようになるには、そう時間は掛からなかった。
「…邪魔」
時が過ぎるのも忘れて、夢中で唇を重ねている最中、乱馬がボソッとそう呟いた。
そして、片手ではあかねの身体を抱きしめながら、片手ではパジャマのボタンを外し始めた。
「乱馬、今日はみんないる日だから…」
一つ、また一つとボタンを外されては冷たい夜の空気がダイレクトに肌にあたる。
ヒンヤリとした夜の空気にブルっ…と身を震わせながらあかねがそう呟くと、
「もう、寝ちゃったよ」
乱馬はそう言って、チュっ…と、呟いたあかねの唇に再びキスをする。
「ん…」
あかねが、すこし顔を赤らめて俯くと、
「これも、邪魔」
乱馬はそう言って、あかねの額にゴチン、と自分の額をつけたまま、そう呟いた。
そして自分のその手を、すぐさまあかねのはだけたパジャマの奥へと滑り込ませようとしたけれど、
「…」
何故か、ふと、止めた。
「乱馬?」
「…」
そして、すこし手をあかねの後ろに回せば素直に下着のホックを外す事が出来るのにも関わらず、
「やっ…な、何するのよっ」
乱馬は、ボタンのはだけたそのパジャマの、隙間から見えているあかねのその下着自体を強引に上へとずらしてしまった。
服の下で不意に露わになってしまった白い肌。
恥かしさを隠そうとすこし身体を揺らせば、それだけで、それまで下着で覆われていたはずのその部分も大きく揺れる。
「だめっ…」
慌てて下着を直そうと、あかねが乱馬の首に回していた腕を外そうとすると、
「だーめ。隠しちゃったら、見えないだろ」
乱馬はそう言って、自分から離れようとしたあかねのもとへとぐっ…と踏み込むように近づく。
「あっ」
そのせいで、あかねは壁際に追い込まれてしまった。
ヒンヤリとした壁の感触が、あかねのパジャマの布越しへと伝わってくる。
乱馬はそんなあかねの、露わになったその白い肌へゆっくりと、自分の大きな手で触れた。
「っ…」
大きな手で、揺れるその部分を不意に包まれて。ビクっ…とあかねが身を竦める。
乱馬はそんなあかねの唇に軽くキスをすると、
「…」
パチン、と、すこし上にめくり上がった下着の肩から掛かっていた肩ヒモの付け根の金具に手をかけた。
パチン、と両側のその金具を外したおかげで、めくり上がっていた布部分が、ひもは肩に残したまま、はらり…とあかねの腿の上へと落ちていく。
かろうじて肩に掛かっていたその肩ひもも、やがてスルっ…と足元へと落ちて行く。
「…何で、そこを外せば外れるってわかってんのよ」
あかねが、ぎゅっと抱きついてきた乱馬の頭を優しく撫でながら尋ねると、
「こないだ、洗濯して干す時こうやって外して干してたの、見てた」
乱馬はそう言って、すこし乱れた息であかねの耳を軽く噛んだ。
「…ったく。どこで何を見てるか分かったモンじゃないわね」
「いわゆる一つの、特権だな。一つ屋根の下に住んでる」
「何言ってんのよ。ただエッチなだけでしょ」
「そんなことねえよ。好奇心旺盛って言って欲しいよな。
 だから、今日試してみたんだろ。ホントに外れるのかなー…と思って」
乱馬はそう言って、「外れたな」と、あかねの耳元にそう囁いた。
にっと笑ったその顔は、まるで「いじめっこ」のような小ずるい顔をしていた。
もちろん、大きな右手で覆い包んでいるその露わになった肌を、
あかねに抱きついたままゆっくり、ゆっくりと撫でるように触れている。
「…もう」
…これ以上は、何を言ってもどう暴れても。
乱馬は離れてくれようとはしてくれないだろう。
「…乱馬、静かにしなくちゃダメなんだからね」
覚悟を決めたように最後、あかねがため息混じりにそう呟くと、
「あかねが声を出さなきゃ、平気」
乱馬は、「…できるもんならな」と、最後意地の悪い一言を付け加えたあとに、そのままあかねの身体をベッドの上へとゆっくりと押し倒した。





週末の夜、皆が寝静まった時間帯。
彼氏と彼女が共に暮らす一つ屋根の下、
洗濯するのすら、誰が見てるかわからないそんな状況の中、
他の家族には知られないように、今宵こっそりと繰り広げられる秘め事、ヒトツ。
色々な幸せと、日常と、スリルが待ち受ける。
そんな、ヒトツヤネノシタ。

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