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猫耳注意報

「あら?あかね、あんた具合でも悪いの?ぼーっとして」
「…別に」


とある日の夕方。
家の縁側でぼーっと座りながら外を見ているあたしに、たまたまそこを通りがかったなびきお姉ちゃんが声をかけてき た。
「だって、表情にこう精気がないというか疲れているの?」
「ん…まあ。寝不足…」
あたしは、何となく言葉を濁しながらそう答える。
「寝不足う?」
「な、なによ…」
「何であんたが寝不足になるのよ。あたしよりも数時間も早く寝ているでしょ?いつも夜の十一時には部屋に戻る人 間が、何で…」
寝不足なんかになるのよ?
…お姉ちゃんは、ぼそぼそと答えるあたしにそう尋ねようとしていたみたいだけれど、
「…ああ、そうか。十一時に部屋に戻っても、すぐには寝かせてもらえないの。大変ねえ」
…と、
尋ねているうちに全てを悟ったのか、ニヤッと笑いながらあたしの肩を叩いた。
「何よ、他人事みたいに」
あたしがため息をつきながらお姉ちゃんに言い返すも、
「だって他人事だもの」
お姉ちゃんは、さらっとそういい返してくる。
「若くて体力がある許婚を持つと大変ねえ。一年中発情期みたいなもの?」
「お姉ちゃんっ」
「そんなものでしょ」
「ち、違うわよっ。た、ただ、毎日部屋に来るからっ…その、何というか…」
「だから、毎晩夜這いかけられているわけでしょうが。あんたも体力あるのねえ」
「…」
あたしは、お姉ちゃんのわざとらしい労いの言葉に、思わず顔を赤らめて俯いてしまった。
…そう。
あたしのここ最近の寝不足の原因。
それは、乱馬の「夜這い」のせいだった。
乱馬の奴、毎日、もしくは二日に一辺は夜中に部屋に忍び込んで来て、
「あーかねっ」
「やっ…もう今日はだめだってば…」
「何で?」
…と、
あたしがいやいや、と首を振っても何をしても、
一度ベッドの中に潜り込んだら最後、明け方まであたしの身体を離そうとはしない。
そのくせ、
翌日の朝のロードワークには、しゃっきりと目を覚まして爽やかに出かけていく。
寝不足の「寝」の字も見せないのだ。
「…」
絶対に乱馬のほうが疲れるはずなのに。
なんで、あたしだけこんなに精気を吸い取られたように疲れていくのだろう。
「…おかしいのよ」
あたしには、それが不思議でならなかった。
「そりゃー、あんた。乱馬君は体力があるから」
「そ、そうだけど…」
「ま、許婚なんだもの。発情期が落ち着くまで我慢する事ね」
なびきお姉ちゃんはそういって、カラカラと笑い出した。
「いつになったら落ち着くんだろう?」
「さあ。おじいちゃんになるくらいには落ち着くんじゃないの?」
「…」
…それまであたしは、寝不足と戦わなくちゃいけないわけ?
「うー…」
あたしが低い声でそううめくと、
「何よ、夜這いされるの嫌なの?あ、そうかー。乱馬君、下手なん…」
お姉ちゃんは好き勝手な事を言い始めたので、
「ち、違うわよっ」
「あら、じゃあ上手いの?」
「そ、そっちじゃないわよ!よ、夜這いの話よっ」
「なーんだ」
「こう毎晩だと、あたしだって体力が持たないもんっ。何とかしてたまには撃退してやらないとっ…」
「撃退ってあんた、そんな動物みたいに」
「動物みたいなものよ、あれはっ」
狼よ、狼っ。あたしは、力いっぱいそう叫んだ。
そして、
「お姉ちゃんっ、どうやったら夜這いしてくる輩を撃退できると思う!?」
「いきなりそんなこと言われてもねえ…」
「お願いよっ知恵をっ…あたしに知恵を貸してっ…」
と、呆れたような表情をしているなびきお姉ちゃんに、すがってみせた。
「そういわれても…腕力じゃ圧倒的に不利だしねえ。何をどうしても、すり抜けて来そうな感じだけど」
「…」
「乱馬君の嫌いなものでも、部屋において見たら?」
すると。
お姉ちゃんはそんな事を言いながら、縁側の外・庭を不意に指差した。
「?」
あたしがそちらの方へ目をやると、
「ね…こ?」
…庭先の、鯉が何匹か泳いでいる池の直ぐ脇を、
「にゃーご…」
小さな鳴き声をあげながら、白い猫が通り過ぎていくのが見えた。
首に小さな鈴付きの輪っかをしている所を見ると、どこかの家の飼い猫が迷い込んできたのだろう。
「猫…そうか、乱馬、猫が苦手だもんね」
あたしは、白い猫が庭を通り抜けて行く姿を眺めながら、はっと息を飲んだ。
「そ。猫。本物の猫を部屋に連れ込むのは無理だけど、なんかリアルなぬいぐるみかなんか枕もとにおいて置いた ら?
 もしくは抱いて寝ているとか。あ、猫のパジャマとかあったら着てみたら?」
「パジャマなんて持ってないわよ」
「じゃあ、ぬいぐるみでも抱いて寝たら?ちょっとは効果、あるかもよ?」
なびきお姉ちゃんはそういって、ニヤッと笑った。
「うん!あたし、猫グッズを探してみるっ。ありがとう、お姉ちゃんっ」
あたしはアイデアを授けてくれたなびきお姉ちゃんにお礼を述べると、
「猫っ…猫グッズっ…」
ブツブツと呟きながら、「夜這い撃退猫グッズ」を捜し求め、家中を駆けずり回った。
そして…


「ほら!お姉ちゃん、見つけたよっ」
「…」

三十分後。
あたしは、家中を物色してようやく見つけた「あるもの」を手に、再びなびきお姉ちゃんの元へと訪れた。
「…あかね?」
「なあに?」
「あんたそれ、本気で効力あると思って持ってきたわけ?」
「当たり前じゃないっ」
「…」
なびきお姉ちゃんは、なぜかそんなあたしにため息をついているけれど、
「これで今夜は、大丈夫よ!きっと乱馬も恐れをなして、あたしの部屋から出て行くわっ」
ついでに夜這いも諦めるわね。
あたしは自信満々にそう叫ぶと、物色して手に入れた「あるもの」を見つめて含み笑いをした。
…あたしが持ってきたもの。
それは、「猫耳のカチューシャ」だ。
子供の頃に、どっかの遊園地で買ってもらったものを、押し入れにしまいこんでいたらしく、
まさか何年も経って、「夜這い撃退」用途で使われることになろうとは思っていなかったけれど。
黒猫の耳をかたどったものが、普通のカチューシャについているだけのシンプルなものだけれど、きっと暗闇で、油断しきった乱馬が蒲団をめくったら、
「にゃーごっ」
そんな猫鳴き声とともに、カチューシャをつけたあたし…驚くに違いない。
「猫っ猫がっ…」
そんな事を言いながらオタオタと部屋を出て行く乱馬の姿を想像すると、
「うふふふふふ…」
あたしは、何だか顔がにやけてしまう。
「これでもう、今晩は大丈夫よっ」
あたしが、カチューシャをひょこっと頭につけて、
「にゃー」
そんな事を言いながらなびきお姉ちゃんに、「猫パンチ」と、猫の手を真似して拳で軽く叩いてやると、
「…可哀想にねえ」
お姉ちゃんは、なぜかそっと涙を拭く素振を見せて、ため息をついた。
「な、何よっ。お姉ちゃんは乱馬の見方なの!?」
あたしがムッとした様子でそう叫ぶと、
「そんなわけないでしょ」
「じゃあ何よ」
「明日の朝になれば分かるわよ」
「?」
…なびきお姉ちゃんは、何度もため息をつきながらそういって、自分の部屋へと戻っていってしまった。
「明日の朝?何でよ」
あたしは、そんなお姉ちゃんの様子に首をかしげながらも、
「見てらっしゃい、乱馬の奴!今日こそは簡単に夜這いなんてさせるものですか!」
と、一人メラメラと闘志を燃やしたのだった。



…そして、夜。
「おやすみなさい」
十一時きっかりに、あたしはいつものように、自分の部屋へと引っ込んだ。
その時にはまだ、
「…」
乱馬は、そ知らぬ顔をして居間でTVを見ていた。
部屋へ戻ろうとするあたしの姿を、ちらっと横目で見るだけの、乱馬。
いつもの事だった。
「…」
…こうやって、あたしが部屋へ戻る時にはいかにも「興味なさそう」な顔をしているくせに、
三十分もしたら、いそいそとあたしの部屋へとやってきて、
コン、コン。
隣のなびきお姉ちゃんに一応は聞こえないようにと、控えめにドアを叩く。
(ふふ…見てらっしゃい。今夜は、部屋に忍び込んだが運の尽き)
乱馬の行動パターンを一応復習しながら、あたしは部屋に戻るとすぐ、黒猫耳のカチューシャを頭につけた。
そして、
「さあ、恐怖の罠に引っ掛かるがいいっ」
やあっ…と一人気合を入れると、部屋の電気を消して、勢い良く頭からすっぽりと、蒲団を被った。
と、その直後、
コン、コン。
いつもより大分早く、ドアのノック音が聞こえたかと思うと、
ギイっ…
ゆっくりとドアが開く音がして、
「あかね…。まだ寝てねえよな」
そんな、乱馬の声がした。
「…」
今日は、やけに早いじゃないの。
思わずそう突っ込んでやりたいあたしだったけど、
そんな乱馬の問いかけには一切答えず、ひたすら蒲団の中で、乱馬がその蒲団をめくるのを待ちつづける。
(ふふ…乱馬の奴、どんな顔をするかしら)
油断しきって蒲団をめくれば、猫耳娘が寝ているのよ?
腰とか抜かしちゃったら、どうしようかな。
…そんな事を考えれば、自然とあたしの顔もにやけてしまう。
「あかね」
そんな事を考えている内に、乱馬の声が、あたしの直ぐ近くから聞こえた。
どうやら、枕もとまで歩いてきたようだ。
「…」
あたしは、ドキドキする胸を抑えながら、ただじっと、蒲団の中で「その瞬間」を待ちつづける。
「あかね…」
乱馬は、いつものようにあたしの名前を呼びながら、そっと、あたしの身体にかけられている蒲団に手をかけた。
(いよいよだわっ…)
あたしは、ぎゅっと身体に力を入れると、乱馬が蒲団をめくり上げるその瞬間を待つ。
「あかね」
そんなあたしの計画など全く知らない乱馬は、再びあたしの名前を呼んだ。
そして、
「…」
バサっ…いつものように、あたしがかけている蒲団を、めくり上げた。
(いまだ!)
その瞬間、


「にゃーっ」
「…へ?」


あたしは、蒲団をめくり上げた乱馬に向かって、猫の鳴き声を真似しながら「猫パンチ」を食らわせた。
「…」
そんなあたしに対し、乱馬は呆然とした表情を見せている。
(きっと、恐怖の為に声も出なくなっているんだわっ)
声も出さずにあたしのその姿を見ている乱馬の姿を、勝手にそう解釈したあたしは、
「にゃー。にゃっ…」
何度も猫の鳴き声を真似しながら、乱馬に猫パンチをして見せた。
「あ、あかね…おまえ…」
そうこうしているうちに、乱馬がようやく声を出した。
乱馬は、そう言ったまま、あたしの姿をじっと見つめている。
「にゃんっ」
(どうだ!猫と突然出くわした気分は!驚いただろっ)
あたしは、更に乱馬の「恐怖心」を煽ってやろうと再び「猫パンチ」を食らわせてやったのだけれど。


…残念ながら、それが決定的な「仇」となった。


ガシっ…
「へっ?」
「猫パンチ」を繰り出したあたしのその手を、乱馬は突然がっしりと掴んだ。
そして、
「あ、あかねっ…」
ガバっ…
逃げるどころか、なぜか勢い良くあたしの身体に抱きついてきた挙げ句、そのままあたしの身体をベッドへと押し倒し てしまった。
「きゃー!」
いきなりの事に驚いたあたしは、慌てて乱馬の身体を引き剥がそうとするも、
「あ、あかねっ俺っ…」
ベッドにあたしを押し倒した乱馬は、さっきがっしりと掴んだ手と、そしてもう片方の手をしっかりとベッドに固定するように押さえつけた。
そして更に、
「んんっ…やっ…」
「はあっ…あ、あかねっ…」
顔をそむけようとするあたしの顔を強引に自分の方へと向かせ、何度もキスをしてくる。
「んっ…んっ…」
乱馬の身体を自分の上からどかそうと身体をひねろうとするあたしだけれど、
「…っ」
もちろん、そう簡単に乱馬があたしの身体を離してくれるはずもなく、簡単にそのキスを止めてくれるはずもなく、徐々に、舌を絡めるようにしながら乱馬はキスをしつづける。
「はあっ…あんっ…」
その、息をする事も許さないような激しいキスに、あたしも一瞬頭がボーっとなってしまう。
クチュ、と舌が絡まる音が耳に飛び込んでくれば、カッ…と顔から身体から一気に温度が上がってしまいそうだ。
「はあ…」
思わず、ため息をついてしまうそうなその長く激しいキスに、あたしが思わずそんな声を洩らすと、
「やっ…な、何よっ…」
乱馬は、あたしから唇を不意に離した。
そして、あたしの両手を片手で掴むように持ち帰ると、もう片方の手で、あたしが着ていたパジャマに手をかけ始めた。
「乱馬、猫よっ。ほら、あたし猫なんだってばー!」
もしや、部屋が暗くて見えてないのかな。
そんな不安がよぎり、あたしがそう叫ぶと、
「し、尻尾はつけないのか!?」
「はあ!?」
「し、尻尾…そ、そうだな、尻尾もちゃんとついているか見てやらないと…」
とか何とか。
分けの分からない事をぼやいた挙げ句、あっという間にパジャマのボタンを外し、更にパジャマのズボンをさっと脱がせてしまうと、
「きゃ!」
くるっ…それまで仰向けにあたしの身体を押し倒していたくせに、乱馬は急に、あたしをうつ伏せにしてしまった。
そして、
「あ、あかねっ…」
と、うつ伏せになったあたしのその身体に、思いっきり抱きついてきた。
「!」
…その乱馬の身体は、驚くぐらい「熱」を持っていた。
それに加え、あたしの露わになった背中に密着した胸の部分からは、ドクン、と大きな鼓動が伝わってくる。
心なしか、あたしの身体に這い回っては肌の感触を楽しんでいるその手も、熱を帯びているような気がする。
「ら、乱馬?」
その鼓動も、その身体の熱も。
はっきり言って、いつも夜中に夜這いに来る時の比ではない。
「乱馬…どうしたの?」
あたしが、身体に滑らせてくるその手の感覚にビクン、ビクンと身を竦めながら乱馬のほうを振り返ると、
「…俺も男だ。お前が、そこまでして…そこまでして、こうして俺を待っていてくれていたのなら」
「…は?」
「全力で答えてみせる!」
乱馬は妙に荒い息づかいでそんな事を叫ぶと、
「獣…獣といったらやっぱり…」
更に分けの分からない事をぼやきながら、あたしがかろうじて身に纏っていたパジャマを勢い良く剥ぎ取ってしまっ た。
そして、あたしからさっと離れたかと思うと、自分の着ていたチャイナ服まで脱ぎにかかっている。
…このままでは、まずい。
このままでは、「夜這い」どころの話ではない。
間違いなく…襲われる!
(ま、まずいっ…)
あたしが慌てて体勢を立て直そうと、よつんばいの形になってベッドの隅へと逃げようとすると、
「け、獣は獣スタイルで…」
すっかり上着とズボンを脱捨てた乱馬は、更に分けがわからないことをぼやきながら、再びよつんばいになっていたあたしの身体へと後ろから抱きついてきた。
「乱馬!ほら、良く見て!あたし猫なのよっ猫!にゃーっ…ね?乱馬の嫌いな猫なのよっ」
再びあたしの身体に抱きついて、今度は肌に直接指やら唇を滑らせ始めた乱馬に、あたしが慌ててそう叫ぶも、
「猫ーっ」
「きゃー!」
…あたしが叫べば叫ぶほど、なぜか乱馬は興奮していく。
乱馬は、逃げるあたしの肌に唇や舌を這わせては、手をだんだんと胸の方へと滑らせ始める。
「やあっ…やめてえ!」
時折、胸の先端部分に指があたるせいで、
ビクン、ビクンと身体を竦めてしまうあたし。
それでも、まだ尚乱馬の腕から逃れようとすると、
「あかね…」
乱馬は、そんなあたしの首筋にまるで噛み付くかのような勢いで吸い付いた。
「んんっ…」
ゾクっとするような感触に、あたしはヘナヘナと身体中の力を奪われてしまった。
その瞬間を、乱馬が見逃すわけがなかった。
乱馬は、ガクン、と抵抗する力を失ったあたしの身体をしっかりと後ろから押さえつけるように抱きしめると、
「あかねは、猫でも可愛いよなあ…」
…そんな事を時折ぼやきながら、再びあたしの身体へと指や唇を這わせはじめた。
もちろんこの後、それだけで事が済むはずもなく、


「…」


あたしがふっと気がつくと、遠くではチュンチュン…と鳥の鳴き声がしていた。
閉められたカーテンからも、うっすらと朝日が差し込んできている。
眠る前は真っ暗だった部屋も、今ではぼんやりと薄明るい。
そう、いつの間にか朝を迎えていた。
「…」
あたしは、むくっとベッドから身体を起こした。
ふと隣を見ると、すでに乱馬の姿はなかった。
恐らく、皆が起きる前に…と、自分の部屋にこっそりと戻っていったのだろう。
「…」
あたしは、思わず大きなため息をついてしまった。




…いつもは、かろうじて睡眠時間を取る事が出来るはずなのに、あたしはその日、一睡も…することが出来なかった。
いや、実際には途中の何時間かは記憶がすっぱりと抜けていた。
もしかしたらその間、あたしは気を失っていた可能性が大きい。
眠った記憶はないのに、頭がボーっとしているのはきっとそのせいなのかもしれない。
実際、夜中のある瞬間から今の今まで、あたしの記憶は飛んでいる。

「…」
あたしがそんな事を思いながら、ふと自分の身体に目を落とすと、蒲団の中のあたしは、気を失う前の姿のまま、何も纏ってはいなかった。
が、
「…」
なぜか、頭にはしっかりと例の「黒猫耳カチューシャ」がはめられたままだった。
「…」
…なんでこれだけ取らないわけ?
あたしは、いつものごとくこっそりと、自分の部屋へ戻っていった乱馬に対して疑問を持ったが、
「…」
また余計な事を聞けば、薮蛇になるかも。
そう思うと、深くは追求する気力もなくなっていった。


…猫嫌いの許婚の夜這い撃退対策には、「猫耳カチューシャ」は厳禁だ。
撃退どころか、興奮させてしまった。
更に、撃退どころかいつも以上に…そう、襲われてしまっては仕方がない。
「…」
あたしは、いつも以上に身体中につけられた赤い痣を尻目に、再び大きなため息をついた。
そして、
「…だから言ったでしょ?可哀想にって。あんた、もっと自分を大切にしなさいよ」
「わかっていたのなら教えてよ…」
「普通、気がつくでしょ。ほら、見てみなさいあの乱馬君の顔を。まー、よっぽど楽しかったのねえ、昨晩は」
「…」
その日、妙に幸せそうな顔で朝ご飯を食べている乱馬の横で、
あたしとなびきお姉ちゃんがそんな会話を交わしていた事も…忘れてはいけない。

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