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問答無用

日曜日の午後、とあるTVを居間で見ていた時のこと。

新婚さんのお話を聞きながら新婚生活を視聴者に紹介し、最後は簡単な神経衰弱に答えてもらって商品をあげると
いうその長寿番組の中、クイズの賞品の中にあるとある賞品に対し、

「あら。賞品をもらえるのは嬉しいけれど、あかねと乱馬君にはアレ、必要ないわよね」
それまでだらだらと画面を見ていたなびきお姉ちゃんが、ボソッとそう呟いた。

「アレって?」
「アレよ、アレ」
首を傾げるあたしに対し、なびきお姉ちゃんが、画面の隅に映っている「あるもの」を指差した。

よくみるとそれは、赤と青の個体。
更に良く見るとそれは「枕」。赤と青のシンプルな布地の表面に、真っ白な大きな文字で、英語がかかれているよ
うだ。

「なにあれ」
あたしがお姉ちゃんに尋ねると、

「新婚さんの夜の生活でね、必要なんですって」
「あれが?」
「だからさ。あの枕、表面に『YES』『NO』って書いてあるでしょう?」
「うん」
「あの枕で、返事するんだって。YESかNOか。今夜はOKか、それともダメか」
お姉ちゃんは、にっと笑いながらあたしにそう教えてくれた。

「今夜は…?」
「だから。やるかやらな…」
「あー!わ、わかったわよっ」
ようやくお姉ちゃんの言いたい事を理解したあたしは、慌ててお姉ちゃんをけん制し、

「あ、そ、それで『YES』とか『NO』とか書いてあるのか」
あたしは思わず頬を赤らめてそう答えるも、

「…で?何であたしと乱馬には必要が無いのよ?」
それって、あたしたちが結婚していないからって事?…疑問に思い、あたしはなびきお姉ちゃんにそう尋ねた。
すると、

「違うわよ」
お姉ちゃんは、さらりとそう返事をすると、

「だって。あんたと乱馬君だったら、選択肢に『NO』なんてありえないでしょ?」
「お、お姉ちゃんっ」
「あるとしたら『NO』じゃなくて『GO』じゃないの?そうでしょ?乱馬君」
…と、真っ赤になっているあたしを笑顔で制し、自分の隣でジーっとTVを見ている乱馬に尋ねる。

「もー!乱馬もお姉ちゃんに何か言ってやってよっ」
あたしはすかさず、そんな乱馬に救いの手を求めるも、

「買う時に両方とも『YES』の枕を買っておけばいいんじゃねえのか?」
「…」

救いの手、力いっぱい拒絶される。
なぜか乱馬は、ボソリとそう呟いた。
そして、

「ああ、そうか。選択肢も何も、両方とも『YES』にしとけばいいのね。さすがは乱馬君ね」
「リバーシブルで、裏も表も『YES』だと一石二鳥だな」
「あら、でも『GO』って言うのがあってもいいんじゃないの?」
「『GO』だと、出す必要ねえじゃねえか」
「あ、そっか。あんたこういう事は冴えてるのねえ」
…と、あたしの事などそっちのけで、真剣な表情でそんな事を話し合い始めた。

 

あたしに選択肢はないんですか?

 

あたしは二人の話を聞きながら悲痛な面持ちになるも、
…その前に、そんな枕で答えを聞いてくれるほど、乱馬は時間を与えてはくれないんだろうなあ。

「はあ…」
そういう基本的なことに気がつき、あたしは一人、がくっと肩を落としたのだった。


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