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イニシャルA

「あかねは?」
「え?」
「だからあかねは何…?」
「あ、あたしはッ…」
「ゆかはB…あたしは残念ながら、A」
「あ、あたしは…」
…とある日の、昼休み。
お昼のお弁当を校庭の隅で食べながらの、あたしと友人、さゆり・ゆかの会話。


そもそも、「A」とか「B」とか…このイニシャルトークはなんなのか。
…そう。 実はこれ、バストのサイズの話なのだ。
別に「胸のサイズが…」と口に出して話しても何の問題はないんだけど、
やっぱりそこは、花も恥らう十六歳。
お昼休みの校庭では、いつ、だれが、どんな風に会話を盗み見しているかわからない。
そう配慮してか、あたし達は自分のバストサイズについて「A」だの「B」だのと、あえて「バスト」とは口に出さずにイニシャルで話しているのだ。


「あたしは…」
そんな中。 あたしは、さゆりの追及に少し口を濁していた。
…実は。あたしのバストサイズ、つい最近までは、間違いなく「B」だった。
でも、ここ最近少し今までの下着だと胸が苦しくなって…実は一サイズランクを上げた。
それに加え。「誰かさん」の涙ぐましい努力のおかげ?…というのもあい手伝って、近頃は自分でも「少し胸が大きくなった?」と 自覚し始めている。
ちゃんと厳密には測ってないにしろ、最近自分のバストサイズを「C」だと思い込んでいるのだ。
…でも。
「あたしは、Cよ」
そんなことって、果たして自分から明言して言う事なんだろうか。
やっぱりちょっと、気恥ずかしいというか。
「ん…Bかなあ…Cかなあ…よくわかんないの」
なので、あたしがそんな風に言葉を濁して誤魔化そうとしていると…


「ん?」

ポン。
そんなあたしは、何故か不意に後ろから肩を叩かれた。
「?」
あたしが振り返ると、何故かそこには、妙に一人、深刻な顔をしている乱馬がいた。
「何よ、変な顔して。お昼、足りなかったの?お弁当、もう食べちゃったわよ?」
あたしが怪訝な表情をしながらそんな乱馬に尋ねると、

「認めろ」
「は?」
「もう、みんなわかってるって」

乱馬はそんな事を言って、何故か「ふう」とため息をついていた。
「だから何が?」
あたしが、乱馬の言っている意味が分からずに再び尋ねると、

「いいか?あかね」
「うん」
「Bか、Cか。わかんねえ訳ねえだろ?」
乱馬は、いきなりそんな事を言って、あたしの肩をもう一度叩いた。

「え?」
やだ、あんた話を聞いてたの…とあたしが乱馬にそう突っ込もうとしたちょうどその時、乱馬は、とんでもないことを口走り始めた。

「とぼけるような事でもあるまいに」
「は?」
「だいたい、昨日だって一緒に寝ただろ?」
「え?な、何よ急に…」
「その時、何をしたかぐらい、いくらお前でも覚えて…」
「なッ…何の話をしとるか貴様ー!」

ば、ばかー!!…と、あたしは乱馬を遠くのほうへと蹴り飛ばしてやった。
(な、な、何のことだと思ってんのかしらッあのバカ男ッ)
ヒュルルルル…と遠くの方に飛んでいく乱馬の姿を睨みつけながら、あたしが真っ赤になっていると、
「あかねッ。今の、どういう事よッ」
「そうだぞッ。昨日も一緒に寝たの!?てか、そん時に何をしたのよ!?」
…すでに、それまでしていた話なんてすっかりと忘れてしまったのか、さゆりもゆかも、興味津々と言った顔で、あたしに詰め寄ってくる。
「えッ…だからその…」
あたしが何とかその追求から逃げようとしても、
「白状しなさいッ」
「白状するまで、帰さないわよッ」
…と、
こういう事には耳ざとい女子高生、誤魔化そうという方が、無理なのである。
さゆりも、ゆかも。あたしの制服のスカートやら腕やらをしっかりと掴みながら、目をキラキラと輝かせてあたしを見ていた。


乱馬のせいで、ただの「バストサイズ」の話が、とんでもない話になってしまった。
(これからは、ちゃんとバストの話だって…はっきりと口に出してするようにしよう)
じゃないと、何を言われるか分かったもんじゃないわ。
でも。
(はっきり口に出したら出したで、また余計な事を言ってきそうだわ、あの男は)
妙に嬉しそうな顔をして、そわそわいそいそと話に参加してきそうな乱馬の姿が、簡単に予想できる自分が少し悲し くも、ある。
あたしは、さゆり達の追求をなんとか上手く交わしつつも、と大きなため息をついた。


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