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ドキドキ(その後)

「何でダメなんだよ」
「だめなのっ今日はだめっ」
「だから何で!」
「何でも!」

・・・あたしが乱馬からこっそりとキスを奪ったその日の夜。
ようやく道場から出てきて風呂に入った後、いつものようにあたしの部屋にやって来た乱馬を、あたしは入口のドアのところで押し返そうとしていた。
夕方にこっそりとキスを奪って以来、何だか気恥ずかしくてしょうがないあたしは、
いつものように一緒に寝るなんて出来そうも無いなあと、乱馬の部屋への侵入をブロックしようとしていた。
もちろんそれを知らない乱馬は、とにかく部屋に入りたがって仕方がないわけで。
部屋の入口では、あたしと乱馬のお互い必死の攻防戦が繰り広げられていた。
・・・
「今日はダメなの!ね?明日ね、明日」
「何でダメなんだよ」
「だから・・・あ、あのお父さんの具合が悪くて・・・」
「関係ねえだろ。それにおじさんは元気だろうが」
「じゃあ、あたしの具合が悪くてっ」
「じゃあ、ってなんだよ。いかにもとってつけた理由じゃねえか」
「もーっダメったらダメなのっ」
「何もしねえよ、今日は」
「絶対?約束する?」
「バカだなあ、約束って言うのは破るためにあるんだぞ?」
「…」
あたしが何を言っても、乱馬はあたしの部屋に入る気満々だ。
一旦乱馬が部屋に入れば、もちろん部屋に入るだけでは済まされない。
その後どうなるか・・・なんて予想はすぐ出来る。
「何もしないから、部屋に入れて」・・・古い言い方をすれば、送り狼の男の人と一緒。
乱馬も、部屋に入ったら最後、そこからベッドに潜り込むまでは恐ろしいくらいに手際が良くて素早いものだ。
ベッドに潜り込んでくるという事は、あたしに一緒に寝ようといっているも一緒。
となると、そこで何もないわけでもなく・・・身体もお互いすり寄せ合うわけで。
そうなると、先ほどと同じように乱馬の顔を間近で見ることになる。
「・・・」
・・・わわっ、また思い出しちゃった!
あたしは先ほどの道場でのことを思い出し、かあっと頬を赤らめる。
「なんだよ、急に赤くなって」
と。
急に頬を赤くしたあたしに、乱馬が不思議そうにそう尋ねて来た。
「べ、別に!」
まさか、「実は夕方さ、道場であたし乱馬からキスを奪って・・・」とは言えないあたしは、適当にとぼけながらそう叫ぶ。
すると乱馬は、とぼけてふいっとそっぽを向いたあたしの耳元に唇を近付け、とんでもない事を囁いた。

「・・・なーんだ。俺はてっきり、道場でのことを思い出したのかと思ったぜ」

「なっ・・・」
その言葉に、あたしはぎょっとする。
・・・なんて言った?今。
「俺はてっきり、道場でのことを」って言ったよね?今。
それって・・・
「お、お、お・・・」
「なんだよ」
「起きてたのあんた!?」
「さあ?」
「さあって何よ!起きていたんなら、何で言わないのよっ」
「言ったらしなかっただろ?」
乱馬はそう言って、にやりと笑った。そして、怯んでいたあたしの隙を突いて一気に、部屋の中へと入り込んできた。
「あ!」
慌てたあたしが乱馬を部屋の外に押し出そうとするも、すでに扉はバタン、と閉じられた後。
「ちょっと・・・」
あたしがそれでも乱馬を外に出そうとすると、
「なあ」
「な、何よ」
「もっとしていいぞ」
「はあ!?」
「ほら」
乱馬はするりとあたしの横を抜けて、ベッドの上に勝手に寝転んだ。
そして、道場でそうしていたように、目を閉じてじっと動かない。
「な、な、な・・・」
あまりの事にあたしが真っ赤になりながらベッドの横で固まっていると、
「しないのか?じゃあ俺からしようか」
「え、ちょ、ちょっと!」
「俺、小さい頃からちゃんと教育されてるから、その辺はきちんとしているぞ」
乱馬はそんな事を言いながら、素早くベッドから体を起こし、固まっているあたしの身体に抱き付いた。
そしてあっという間にベッドに引き寄せてしまうと、あたしを組み敷きながらそんな事を呟く。
「何を教育されたのよ」
早乙女のおじ様に、格闘以外で何を教わったって言うの?
あたしがじとっとした目つきで乱馬を睨むと、
「んー?」
乱馬は、いかにも何か企んでそうな意地の悪い笑みを浮かべると、あたしの目をじっと見つめた。
そして、
「やられたら、何事も百倍にして返せってコト」
「!」
「喧嘩だったら、百倍にしてやり返す。でー…キスだったら?」
「…百倍キスして返す?」
「よく分かってんじゃねえか」
乱馬はにっと笑いながらそう言うと、組み敷いたあたしの唇をまんまと奪ってしまった。
…もちろん唇を奪われただけでその後済むはずも無く、
あたしは一晩掛けて乱馬の「百倍返し」を受ける羽目になった。

 

 

…狼少年に、滅多な事をするもんじゃないわ。
翌朝、自分の身体所々につけられた赤い痕の場所と数を鏡でチェックしながら、あたしは大きなため息をついたのだった。


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