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ずる休み

お昼寝するのにもちょうどいい季節。
教室でただ授業を聞いているのには勿体無い、天気。
ああ、だるい。だるいなあ。
…そんな事を思いながら休み時間過ごしていたら、
カツン
「?」
…不意に、頭に何かをぶつけられた。
頭をさすりながらぶつけられた物を拾うと、それを拾ったあたしに対し、乱馬の奴が、妙に企んだような笑顔で、ヒラヒラと手を振っている。
「…」
気味の悪い奴だ。
あたしがそんな事を思いながら、その拾った物を見ると…何だか丸められた、「紙」。
「?」
更にそれを広げてみると、
くしゃくしゃになった紙の中央に、大きな矢印が一つ、「←」と書かれていた。
「…」
なに、これ?
あたしが怪訝な表情で乱馬を見ると、
「…」
乱馬はにやりと笑ったまま、教室を出て行ってしまった。
「あっ」
あたしは、慌ててそんな乱馬の後を追った。
…乱馬は、あたしの方を振り返りもせずにズンズンと廊下を進んでいく。
そして、とうとうゲタ箱で靴を履き替え、校庭へ。
グランドをぐるりと半周して校舎の裏手へとやってくると、その一角…少しだけ周囲を囲う壁が低くなっている場所でようやく、立ち止まった。
「ちょっと、どうしたのよこんなところっ」
あたしが立ち止まった乱馬にそう叫ぶと、
「だから、さっき投げた紙に書いてあっただろ?」
乱馬はにっと笑いながらそう言って、ひらっとその壁の上にジャンプをした。
「紙って…これ?」
あたしが手に握り締めた、あの「←」と書かれた紙を乱馬に広げて見せると、
「そうそれ」
「ただの矢印じゃないの」
「違うよ。それはな、『外に行こうぜ』って意味」
「はあ?!」
「どうする?」
乱馬はそう言って、壁の上からあたしに手を差し伸べた。
どうやら、あの「←」マークはエスケープのお誘いだったらしい。

さあ、どうする。
この手を取れば、エスケープ。
手を取らなければ、いつもどおりの一日。


「…しょうがないわね」
あたしは、一瞬だけ考えた後すぐに乱馬の手を取った。
「悪い優等生だな」
乱馬は、手を取ったあたしの手をぎゅっと握るとそう言って笑い…壁を向こう側へと飛び降りた。
「よく言うわ、誘ったくせに」
あたしは、あたしの手を取って走り出した乱馬の背中に向かってそう言ってやった。
そんなあたしに対し、乱馬は「そうだった」と笑って見せた。
学校をサボるなんて、乱馬と出会う前は考えられなかったわ。
しかも、二人でサボるなんて。
でも、こんな天気も良くていい気候の中、教室で過ごすだけじゃあ勿体無いわ。


五月の柔らかな陽射しの中、今日だけ彼とエスケープ。

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