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アラウンドザワールド

「あかね、あんたもう寝るの?」


金曜日の夜。
まだ九時を少し回った頃にもかかわらず、早々とパジャマに着替えベッドに入り込もうとしたあたしに、なびきお姉ちゃんが呆れた口調で言った。

「え…そうだけど…」
「いくら明日デートだからって、何もこんな早くから寝なくてもいーんじゃない?」

…実は明日、乱馬と一緒に出掛ける約束をしている、あたし。
その事をなびきお姉ちゃんはどこからか聞きつけたらしい。
「それとも、こんだけ早く寝ないと体力がもたないのかしら?」
…なびきお姉ちゃんは、更にあたしをからかいつづける。
「そ、そんなんじゃないもんッ」
あたしは真っ赤になって慌てて否定すると、
「あたしだって色んなことを考えてるんだから」
…そういって、ほとんど言い訳のような説明をなびきお姉ちゃんにしてみせた。
「明日は九時半に駅で待ち合わせだから、乱馬よりも早くそこに行ってるためにはうちを九時にはでないと。
乱馬がロードワークにでてる間にお弁当作りたいし、それにあたしもそれより早くにロードワーク出たいしお風呂にも入りたいし…」
あたしがそうやって、あーでもないこーでもない…となびきおねぇちゃんに説明をすると、
「…」
なびきお姉ちゃんはなぜか大きなため息をついた。
「な、なによその反応」
あたしがその態度に憮然としていると、
「…乱馬くんも幸せものだわ、こりゃ」
なびきお姉ちゃんはそういって、あたしをじーっと見た。
「な、何よそれ」
「あかね?あんた自分では気が付いてないかもしれないけど、…あんたのタイムスケジュール、みんな乱馬くんの都合で決まってない?」
「え?」
あたしがキョトン、とした表情をしていると、
「…でもまあ、女なんて彼氏が出来るとそんなもんよね。あかねも一般的な女の子って事だわ。乱馬くんはホントに幸せね」
なびきお姉ちゃんはそう言ってからからと笑いながら、部屋へと行ってしまった。
あたしは、そんななびきお姉ちゃんの背中を見送りながら、ふと考えてみた。

…そういえば。
最近待ち合わせ一つするにしても、
「時間までに着くようにいけばいいや」
とか
「家でるまでに支度がまにあえばいいや」
とか、
そういう事、なくなった気がする。
なびきお姉ちゃんに指摘されて、あたしは改めてそれに気が付かされた。
何をするにしても、
「乱馬はこうだから…」
それが核にあって、あたしの予定が組まれていく。
あたしの時間…ううん、あたしの生活してるこの世界が、乱馬中心に回っている。
…全然、意識してなかった。
今までそうじゃなかったはずなのに。

 

「一体、いつからだろう?」
…あたしは必死で考えてみるけれど、それが全然思い出せない。

でも。

何となく思うのは、きっとそれは、あたしが乱馬とちゃんと付き合い始めることになって、
それであたしが想っていたように乱馬があたしを大切に想ってくれていたというのを、ちゃんとあたしが確信できたその瞬間からだと…感じる。
あたしの世界が、彼中心に回る。
そのせいであたしだけでなく、周りに迷惑がかかるならば…少し考えなくてはいけないけれど、
でも、今のあたしくらいの度合いだったら…いいんじゃないかな?って、思った。
「彼女だからそうあるべきだ」じゃなくて、
「乱馬の喜ぶ顔がみたい」から。
あたしがそう思った通りに行動してる結果が、そうなってしまってるのだとしても。

「…ま、いっか。さ、そろそろ寝なくちゃ」
あしたは朝から忙しいし…なんて、
やっぱりこうして眠りにつく直前まであたしの時間は、乱馬のことを起点に考えられている。


あたしの世界が、彼中心に回る。
でもそれが今は、ちょっとだけ嬉しかった。


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