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見知らぬ街

「よーし、じゃあ賭けな?」
「いーわよ!」
「この階段を昇りきった位置からコンビニが見えるかどうかっ」
「見えるに百円っ」
「ずりーぞ。俺だって見えるに百円だっ」
「それじゃ賭けにならないでしょっ」

少し離れた街にある、遊園地。
まだ行った事のないその場所に行く為に、電車に乗っていたあたし達。
見知らぬ町名、見知らぬ景色。
そこはまさしく、未知の世界。

電車で映り行く窓の景色を眺めていると、何だか少しだけ、不安になる。
それでも、何だかワクワクした気持ちが拭えないのは、
これから遊びに行く遊園地が楽しいのと、
まるで子供と一緒、目をキラキラさせながら窓の外を眺めて何やら楽しそうにしている乱馬が隣にいるからだろう
か。

ようやく最寄の駅に着くと、それまで地上を走っていたにも関わらず、そこは地下ホームだった。

改札を出るも、あたしと、乱馬の目の前には長い階段が延々と続いている。
ただその階段を黙々と昇るだけではつまらないので、そこであたしと乱馬はくだらない賭けをすることにした。

果てしなく長い階段を上りきったその先に、「コンビニエンスストア」があるかどうか。

…内容も、賭け自体も、はっきりいってくだらない。
でも、そんなくだらないことに何だか夢中になってしまうあたし達は、二人で「賭けにならない賭け」をしなが
ら、勢い良く階段を昇っていく。
二人して、息を切らせて。

「せーのっ」
…掛け声をかけながら同時に階段部分から地上へと飛び出すと、

「あ!」
「え?」

…なんとそこは、更地。
コンビにどころか、タクシー乗り場もバス停も、いや、人っ子一人いない。
あるのは、まだ作業員の来ていない工事中のスペースと、少し傾きながら植えられている街路樹のみ。

「…なんだー、これじゃ賭け、成立しないじゃない」
「というか、二人で同じ項目に賭けてる段階でもう、成立してねえよ」
「あ、そっか」
拍子抜けしてしばらくはボーっとしてしまったあたし達だったけれど、

「こっから遊園地まではどうやっていくんだ?」
「駅のこの出口から、真っ直ぐ、道なりに歩いていけばつくらしいわよ」
「ふーん」

とりあえずは次に進むべき道を確認して、改めて手を繋いでゆっくりと歩き出す。
そして、

「よし、じゃあ今度はさ、道なりに歩いていって一番初めに出くわした民家のドアは洋風か和風か、で賭けよう
ぜ」
「いいわよっ。じゃああたしはねー…洋風に百円っ」
「じゃあ俺は和風で引き戸に百円な」

…またそんなくだらない事を賭けてみる。

道も知らない見知らぬ街も、こうして乱馬と二人、馬鹿な事を言い合いながら歩いていけば、何だかとっても面白
い。


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