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夢のあとさき(BEFORE)※なびき視点

「もう、最悪だわっ」
ガララ・・・ドタン!
・・・そんな声と共に、荒々しく隣の部屋の雨戸が開く音がした。
隣の部屋は、あかねの部屋。
時計を見ると、まだ朝の六時。
あたしにしてみれば、こんな朝早くから妙な叫び声で起こされる方が最悪なんだけど、
それでも朝っぱらから一体何を彼女が起こっているのかの方が気になる。
だって、朝の起き抜けなんて出来ればボーっとしていたいようなけだるい時間でしょ?
それなのに、その時間から腹を立てることができるなんて、よっぽどのことが無いと出来ないと思うわけよ。
朝ごはんだってまだ食べていないのに。
それとも、格闘技をやっているとそういうことも出来るようになるのかしら?
「ちょっと、何なのよあんたは。朝っぱらから騒々しいわね」
あたしは欠伸をしながら隣のあかねの部屋に行くと、鼻息荒く雨戸を開けていたあかねに声を掛けた。
すると、
「もう、聞いてよお姉ちゃん!最悪なんだから!」
あかねは、バタン、ドタンと雨戸を全て開けた後、興奮したような表情であたしに叫んだ。
「そんな大声で叫ばなくても聞こえるわよ。一体何?」
あたしが何とかあかねをなだめながら彼女に尋ねると、
「またアイツの夢を見たのよ!最っ低!」
あかねは、「きーっ」とでも叫びたさそうな口調であたしに答えた。
「アイツ?」
「アイツったらあいつよ!デリカシーの無いうちの居候よっ」
「ああ、乱馬くんのこと」
「そうよっ。どうしてあたしがアイツの夢なんて見なくちゃいけないのよっ」
あかねは興奮気味にそう叫ぶと、背中まである長い髪をゆらゆらと揺らして「イヤイヤ」と首を振っていた。
「いいじゃない、別に夢くらい」
別に寿命が縮むわけでもあるまいし・・・あたしがあかねにそう諭すも、
「今日だけじゃないのよ、昨日だって、それに三日前だって、一週間前だって見たんだから!夢の中まで登場されたらホントに迷惑だわっ・・・ただでさえ毎日顔を合わせては喧嘩ばかりしてるのにっ」
あかねは「ホントに最悪よ」とか何とか言いながら、あたしに説明をする。そして、こんな日は思い切り汗でもかかないと気が済まないわ、とかいいながら部屋を出て行ってしまった。
多分、朝のロードワークにでも行くつもりなのだろう。
「・・・」
あたしはそんなあかねの後ろ姿を見つめながら、やれやれとため息をつく。
全く、相変わらず怒りっぽいと言うか気が短いと言うか気性が荒いと言うか。
性格的なことはしょうがないとは思うけど、
でも、

・・・あかねは乱馬君のことを「夢の中にまで登場されたら迷惑だ」なんて言っているけど、
登場させているのはあかね、本人。
あかねの方こそ、なんだかんだ言いつつも、夢の中でまで乱馬君のこと、考えてるんじゃない?
・・・

「・・・」
ふーん。
男嫌いのあかねが、無意識に乱馬君の夢を見る機会が増えるなんて。
今は、「あんな変態お断りよ!」なんて言っているくせに、
もしかしたらその内、「もしかする」ことも・・・ありえるんじゃない?
あたしはそんな事を思いつつも、再びベッドの中で眠るべく、自分の部屋へと戻っていった。

・・・ホント、これがやがて本当に「もしか」しちゃう、なんてねえ?


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