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アクセル

「乱馬がそんなことする訳ないじゃない」

昼休みに、教室で。
クラスの女共が、「乱馬君に急に迫られたりキスされそうになったりしたら、どうする?」とかなんとか、そんな質問をあかねに投げていた。
それに対してあかねは、悩む様子も無く戸惑う素振りも無く、
「格闘技で頭が一杯なんだし、そんなことあの乱馬が考えるわけ無いわよ。だいたい、いつもあたしに殴り飛ばされてるくらい情けないんだから。そんなことしようものなら、張り倒してやるわよ。明日の太陽、拝めなくしてやるんだから」
長い髪をフルフルと揺らし、気の強そうな表情でそう、答えた。
どうやら俺は、あかねの中では「男」として認識されていないようだ。
あかねが憧れている東風先生に比べたら、随分と格下もいい所。
・・・別に俺だって、親父に無理やり許婚にされただけの女だし、色気もないし可愛げもねえと思うし、そもそも修行中の身だから、女にうつつを抜かしている暇もないし。
どちらかといえば、あんな意固地ではねっかえりで、素直じゃなくて凶暴な女はお断りだ。
でも、こんな風に「男」としての自分を否定されると何だかこう、癪に障る。
本当は俺だって、その・・・まだそういう相手を持った事がないから分からないけれど、 ものすごく好きな相手が出来たら、そういことするかもしれないのに。
そう、「出来ない」のではなく「やらない」だけなんだ。
俺は、自分自身にそんな事を言い聞かせてみる。でも、何だか気持ちが晴れない。

「・・・」

・・・ちぇっ、「そんなことする訳ない」って何だよ。
あかねは俺に対して全く警戒心を持っていないけど、
俺だって本気になれば、あかねからだってたやすくキスぐらい、奪う事だって出来るんだからな。
あかねの事なんて別にどうとも思ってはいないけど、
ちょっと俺がそう、自分の中の「アクセル」を踏んで加速すれば、 あかねにだってそれぐらい・・・出来るんだからな。
俺の心意気次第、
俺のアクセルの踏み方次第で、あかねの事なんていつだって・・・
・・・

「何よ、人のことジロジロ見て。気持ち悪いわね」
「なっ・・・誰がお前見てえな色気のねえ女を見るってんだよ!」
「余計なお世話よ!あんたなんか変態の癖に!」
「変態って言うな!」
ただ、
そのアクセルを踏もうと俺が決意するまでには・・・まだまだ時間がかかりそうだ。
「変態っ粗忽者っ無神経!」
ゲシッゲシッ・・・と、俺を床へと叩きのめしたあかねは、「やっぱり乱馬なんてそんなものね」とか何とか言いながら、長い髪を揺らして去っていった。
俺は、よろよろと起き上がりながら、そんなあかねの後る姿を見つめ黙っていた。
・・・ばーか。
女相手に本気で喧嘩なんて出来るかよ。手加減してやってるんだっつーの。
俺が本気でお前の相手をしたら、数秒ですぐ、オマエの事なんて追い詰めちまう。
追い詰めて、そして・・・
・・・そして俺は、何をする?
・・・
「・・・」
なあ、あかね。
俺がこんな事思うのって何だか変だけどさ、お前・・・あんまり俺に油断するなよな。


---俺はお前が思うほど、安全な男ではねえからな。

 

そう、多分。


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