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再び1

「『も』とは心外だ。レプリカと一緒にされては迷惑千万」


あかねの姿を見つけたラヴィが、あかねに一歩、また一歩と近づきながらそんなことを呟いている。
あかねは、そんなラヴィからじりじりと離れつつも、
「私を、どうするつもり…?」
簡単に捕まりたくはない。それが叶わぬというのなら、せめてもの抵抗を見せたい。
あかねは、ラヴィに気丈なふりをして問いかけた。
そんなあかねに対し、
「お前には、我が目的のために働いてもらう…そしてそれが達成された暁には妻として迎えてやろう」
「!」
あかねは言葉を失った。
だが、光属性の魔法の術者として覚醒したあかねに、ラヴィの本体は触れることが出来ないはずだ。
それなのに、妻にしたとしてどうするのだろう。
あかねがそんなことを一瞬考えていると、
「案ずることはない。その時には、今とは違いおまえに触れることも、出来るようになっているはずだからな」
「なっ…」
「光栄であろう?世界を統べる未来の王の后となれるのであるからな」
そんなあかねの思いなどすべてオミトオシ。
ラヴィは、冷たい笑みを浮かべながらそうあかねに言い放つと、
「…さあ、未来の后を我が居城へと案内せよ」
そういって、左手の指を軽くはじいた。
その瞬間、


--------ボコボコボコ!


あかねのいるすぐそばの地面が急に隆起したかと思うと、
隆起した土の塊は、禍々しい姿の醜い魔物へとその姿を変えた。
そして、
「きゃああああ!」
あかねの身体にまとわりつくように吸い付き、その身体の自由を奪った。


そう。
あかねのすぐそばに寄ることはできても、今のラヴィではあかねに触れることはできない。
それゆえ、あかねを自分の居城へ連れ去るためには、このように自分の手下とした魔物を利用する他ないのだ。
もしくは、もう一人のラヴィ、こと真之介を利用するほか。

「くっ…」


だが、あかねとて簡単に魔物に捕まっているつもりはない。
自分で出来る、最大限の攻撃と防御。今のこの状況下では、自分の光の魔法をもって抵抗するしかない。
相手が闇属性のものならば強力な力、
それ以外の属性のものになら、試したことはないからわからないがそれなりに、抵抗出来るかもしれない。


里に来た当初、癒しの魔法を真之介が教えてくれた時に、ついでにいくつか教えてくれた、魔法の知識。
使うことなどないと思っていたが、試してみない手はない。
迷っている暇などない。

「私から…離れなさい!…光の加護を我が手に。聖なる槍[ホーリーランス]!」


記憶の糸を手繰り寄せながら、癒しの魔法を施術するときと同じく、心の中で魔法のイメージを抱き、相手へとぶつける。
あかねはそっと目を閉じ、心の中で光の槍で魔物を貫くイメージを固めた。
その瞬間、


キシャアアアア!!!


魔物達の身体が、あかねの身体から解き放たれた無数の光の槍に貫かれて一瞬で消滅した。
辺りがまばゆいばかりの光で包まれる。
そしてそれが消えたかと思うと、光の槍に貫かれた魔物は元の土へと戻り、サラサラサラ…と地面へ落ちていった。
「きゃっ…」
それを受けて、不意に身体の束縛を説かれたあかねは、ドサリと地面へと落ちる。
やっと自由になったあかねは、その場からすぐに立ち上がって再びラヴィと距離を取ろうとしたが、
「えっ…」
ガクン…
膝が折れて、再び地面に座り込んでしまった。しかも、力が入らない。
どうやら、今の魔法の発動で体力が相当削られてしまったようだ。
あかねが内心焦っていると、
「ほう。あいつが教えた光の魔法の知識も、捨てたものではないな」
そんなあかねに対し、ラヴィがそう呟くと、
「だが…治癒魔法に比べて光の攻撃魔法はその体力消耗は激しく…二度目はすぐに打てない」
「っ…」
「あいつは、そこまでは教えなかっただろう?」
体力を消耗し、再び立つことも出来ないあかねを見つめながら冷たい笑みを浮かべた。
「…きっとおまえならばこの状況、一度は魔法を打とうとするだろう。そうすると思い、雑魚魔物で状況を誘ったまでさ」
ラヴィはそういって、左手を天高く上に上げた。
すると、


グルルルル…


目玉をギョロギョロと血走らせ、おぞましいほど尖らせた牙と、地獄のそこから聞こえてくるかのような嘶き。
手には鋭い爪を持ち、背には大きな翼を持つ竜のような巨大な魔物があかねの目の前に現れた。
そして、


「やっ…離して!!」


一瞬であかねの身体をその手に納めてしまうと、
「では、おまえは先に城に行け。そして我が后を部屋へと閉じこめておくのだ」
ラヴィのその命令に従い、バサッ…バサっ…とその大きな翼をはためかせて空中に浮遊始めた。
「いやっ…いやよ!誰があんたなんかにっ…」
あかねは何とか魔物から逃れようとするが、
再びはねのけるための魔力も、そして先ほどの魔法のために消耗した体力が激しく、抵抗することが出来ない。
真之介に助けを求めようにも、真之介はあかねより少し離れたところでぐったりと倒れていた。
おそらく、ラヴィに何か魔法をそそぎ込まれたか、本体が近くにいる故、自由に動くことが出来ないのかもしれない。
そうなった彼に助けを求めるなど不可能だ。

…覚悟はしていたけれど、再びこんな風になるなんて。

あかねは、おぞましい魔物の手のひらの中で絶望の闇にとらわれるかのような感覚に陥りながら目を閉じた。


 

と、その時だった。


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