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二人5

木の上から現在地を確認できたおかげで、乱馬とあかねは無事に皆のもとへと戻ることが出来た。
「あ!あかねさん!」
「良かった…心配したんだぞ」
乱馬のことはともかく、行方不明だったあかねのことを、良牙や、そして身体が復調した真之介が気遣う。
タクトは、あえて声こそはかけないが、安堵の表情を見せていた。
シャンプーとムースは、まだ納屋から戻っていないようだった。
右京については、別室で寝かされてるようで皆とは一緒に居なかった。

「心配かけてごめんなさい」
あかねは笑顔で皆に微笑みかけると、
「…真之介、私を私の屋敷まで送ってくれないかしら?少し休みたいの」
真之介に向かってそう言った。
勿論そんなあかねに断る理由はなく、
「ああ、わかった。それじゃあ行こうか」
真之介はすぐにあかねと部屋を出ようとするが、
「あ、少し待ってくれる?真之介。ちょっと顔を洗ったり手を洗ったりしたいの…汚れたままだから…」
「そうか。じゃあここで待っているよ」
「ありがとう」
あかねは笑顔でそういうと、一人、洗面所へと向かうために部屋を出て行こうとしていた。
「…」
そんなあかねと真之介とのやり取りを見つめながら、乱馬は一人、小さなため息をついていた。
…森からここへ戻るまで、なんとなく話ができぬままだった乱馬は、目の前で繰り広げられているあかねと真之介二人の会話をまのあたりにして、先ほどまで過ごした若干甘い時間から、一気に現実に引き戻された気がしていた。
俺、あかねの身体を…

「…」
あの時の感覚を思い出すと、不謹慎だが顔が緩むし心拍数が上がる。
だが、今は本当にそんな事を考えている場合ではない。
…あかねが少し休んだ後、また話をするタイミングを作って…
話もしたいし、ちょっと気になることもあるし。
乱馬はそんなことを考えながら再び小さなため息をついた。


と、その時だ。


部屋を出てこうとしたあかねが、ふらりと揺れたかと思うと、たまたまドア近くに立っていた乱馬にぶつかり、手に持っていたロッドを床に落とした。
「おっと…」
乱馬は、床に落ちたロッドを拾うために身をかがめた。
「あ、ごめんなさい…」
あかねも、同じタイミングで身をかがめ、乱馬が拾おうとしたロッドへと手を伸ばす。
一瞬、乱馬の方が早くロッドに触れたので、拾ってあかねに渡してやろうとした、その瞬間だった。


『…カードを手にいれたこと、私が屋敷につくまで誰にも話さないで』


あかねは、近づいた乱馬にしかわからないような小さな声で、そう、乱馬に囁いた。
「!?」
乱馬がその言葉に驚き、ハッとあかねの顔を見るも、
「ごめんなさい、ぶつかてしまって」
あかねは、そんな乱馬からロッドを素早く受け取ると、笑顔を崩さずにそういって足早に去って行った。


…もしかして、今、わざとぶつかって?


何事もなく部屋を出て行ったあかねの後姿をみつめ、乱馬は皆には気づかれないようにしながらも、動揺していた。
…今の言葉の真意はなんだろうか?
何故、カードのことは誰にも話してはいけないのか。
一体どういうことなのか…。
「…」
あかねが再び部屋に戻るまで乱馬はあれこれと考えてみたが、結局は何もまとまらない。


 


「お待たせ、真之介」
「じゃあ、行こうか、あかね」
…20分くらい経ったろうか。
再び部屋に戻ったあかねと真之介が出ていく姿を眺めながらも、乱馬はあかねの言葉の意味をずっと、考え続けていた。


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