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23時の敵を撃て5

その頃パーティ会場では、会場外で起こる騒ぎに備えるべく乱馬とアルファードが最終打ち合わせを壁際でしていた。
面と向かってコソコソと話していると、兵や帯刀達に怪しまれる。
なので二人は「壁際の花」となるべく、会場の壁に並んで立つようにして言葉を交わしていた。
「そろそろ、パーティが始まって二十分くらい経つな」
会場に流れる音楽に隠れるようにして乱馬がそう呟くと、アルファードが「そうだな」と返してきた。
「良牙たちがフェイクの騒ぎを起こす為に何かを仕掛けてきたら、すぐに俺が兵士たちを誤誘導する。そんで窓を一つ壊したら・・・」
「そしたら俺が、会場内に発煙筒を投げ込んで視界を悪くする」
「会場の兵は帯刀を守りに行くだろうから、その隙をついて男たちを良牙たちが待つ門へと走らせる。・・・よし、段取りは完璧だな」
乱馬は、ちらりとアルファードに視線を向けた。
アルファードもそんな乱馬に目線を返すべく、ちらりと顔を向ける。が、すぐにその視線を元へと戻し、
「門に着いたら、あとはお前達の仲間の指示に従えばいいんだよな?」
「ああ。門のところには、シャンプーって言う魔導士と、良牙がそこに戻っているはずだから。そしたら、用意しておいて貰った例の大砲を、レオンのおっさんと良牙の二人でぶっ放してもらうんだな。それで、男たちの追っ手の兵を足止めもできるし、奴らを守る結界も張れるはずだ」
「そうこうしているうちに、お前も俺たちのところに戻ってくる・・・と。失敗は許されねえな」
少し緊張した面持ちでそう答えた。
アルファードは、頭は切れるけれど体力には自信がない。自力で考えた作戦にも何度か失敗をし、その度に兵に殴られては投獄されていた経験がある のだ。強力な助っ人を得てこうして最大級の作戦を計画はしている物の、いざ本番が近づいてくると物怖じしてしまっていた。
だが、
「弱気になるな。弱気は、不運を招くんだ」
乱馬は、そんなアルファードに喝を入れるべくそう呟いた。
「ベッキーが待ってるんだろ?絶対に自分は帰るんだと信じてやるしかねだろ。これが最後のチャンスなんだ」
「・・・」
「次があると思うな。ベッキーに・・・ベッキーとお腹の子どもに会いたいんだろ?」
「ああ・・・ああ、そうだ!俺はベッキーに会いたい・・・会いたいんだ」
「だろ?だったら、この作戦は絶対に成功する。そう信じてろよ」
そして、最後にそう言ってにやりと笑って見せると、
「・・・それじゃ俺は、良牙たちの作戦開始に合わせて準備をするから、行くぜ。次に会うのは、事が収まったあと、門のところで、だな」
「ああ。そっちも、頑張れよ」
「当たり前だろ」
ぽん、とアルファードと一瞬軽く手を合わせ、そのまま会場の入り口へと歩きだした。
会場の入り口・・・会場内だが、実は簡易的にトイレが設置されている。
もちろんそのトイレの前も、兵が一人守っている。中で妙な事を起こさないようにだ。
窓もないような狭いトイレの中で何かを起こす方が無理ではあるが、念には念を入れて・・・と、兵が常駐しているのである。
乱馬は、騒ぎが始まってすぐ兵士を誘導する役目がある。
それはつまり、兵士を装って他の兵を誘導するという事。それをするためには、事前に兵士の格好をしていなければならない。
乱馬が今身につけているのは、ただの服だ。と、言う事は、だ。
・・・兵士を装う為には、兵士の服を、手に入れなくてはいけないのだ。
「た、助けてくれ!」
「どうした!?」
「と、トイレの中に刃物を持った男が!」
「何だと!?」
乱馬は、会場内の他の兵に気付かれないように、トイレを警備していた兵を中へと招きいれた。
そして、
「ぐっ・・・」
「悪りいな、あんたに恨みはねえんだけど」
ミゾオチに一発、拳をお見舞いする。兵は気を失い、乱馬の目の前に崩れ落ちた。
乱馬は急いでトイレに鍵をかけ兵と自分の服を交換すると、
「・・・不審者を捕獲しました」
「なんと。パーティが終わるまで、牢に収監しておけ。小太刀様や帯刀様に無礼があっては敵わんからな」
「はっ」
気絶させた兵士をぐるぐる巻きに縛り上げ、気がついても口が効けないように猿轡をかませた。
そして、これまた簡易的に設置された会場外の牢部屋へと放り込んだ。
次に、
「大変だ!」
「どうした!?」
「先ほど投獄した兵が、牢の中で暴れているのだ!」
「何と!」
・・・会場の外、男たちを脱出させようと目論んでいる窓の辺りを守っていた兵数人をその牢の中へと招き入れ、先ほどの兵と同じように気絶をさせて縛り 上げた。
これで、この部分を爆発させた後の逃げ道は、とりあえず確保した。
あとは、良牙たちのフェイク騒ぎが起こるのを待つだけだ。
「・・・」
・・・乱馬は、兵がいなくなって静かになった庭先で一人、深呼吸をした。
いよいよ作戦が始まる。このまま行けば、何ら問題もなくこの作戦は成功するだろう。
でも、
「・・・」
先ほどアルファードには「弱気になるな」とアドバイスをした乱馬であったが、何かがこう・・・胸の中に疼いていた。
これは決して、「弱気」ではない。それは乱馬にも分かっているのだが、「弱気」でなければ、なんなのだろう。
「弱気」ではない、胸の疼き。
そう、きっとこれは、
「・・・」
・・・足りない。
この作戦を自信を持って乱馬が遂行するのに、足りないのだ。乱馬はそう感じた。
男たちを逃がす作戦は成功するだろう。とすれば、今夜の作戦の片方は安心だ。
問題はもう一つ。例のカードを手に入れるほうの作戦・・・そちらも、乱馬達は成功させないといけない。
そっちを成功に導く為に、大切な物が足りない。それがこの、乱馬の胸の疼きなのだろう。乱馬は思った。
今の乱馬に足りないもの。
それは・・・

「あかね・・・」

そう、あかねだ。
あかねは、男たちを逃がすフェイクの騒ぎとは別に、「宝物庫」で本物と偽物のカードを摩り替える役を務めているはずだ。
本来ならば、良牙たちがフェイクの騒ぎを起こす前にその作業を終えて会場に戻ってきているはずなのだが、いよいよこうして作戦が始まるかもしれない時刻になっても、あかねは会場に戻ってこなかった。
会場にあかねが戻ってくれば、必ず自分の元へとやってくるはずだ。そう確信していただけに、姿を表さないあかねに、乱馬は不安を覚えていた。
「・・・」
あいつ、ホントにドジだからな・・・すぐに危険な目に遭うし。
いや、もしも妙な兵士とかに捕まってしまったら?捕まるだけならばまだしも、何かされてたりしたら・・・
「・・・」
一度心配をしだすと、次から次へと悪い想像ばかりが乱馬の胸を過る。
あかねは、無事なのだろうか。カードのすりかえ成功うんぬんよりも、もはやそちらの方が心配でならない。
・・・「宝物庫」まで見に行った方がいいのだろうか。そんな事さえ、思ってしまう。
しかし、ここでむやみに持ち場を離れるわけにも行かない。
あかねの事は心配で仕方がないが、今は無事だと、信じるしかないのだ。
「・・・」
あかね、どうか無事で。
・・・今現在のあかねのことをもしも乱馬が知っていたのなら、何をおいてでも飛んで行っただろうに。運命とは酷な物である。
崩れかけの地下室で意識を失って動けないままのあかねのことを知らない乱馬は、あかねの無事を祈りつつ、そっと目を閉じた。
・・・と、その時だった。
ドオオオン!
屋敷の裏手から、辺り一体に轟く爆音が鳴り響いた。
ブワッ・・・と爆風で庭の木々が揺れた。乱馬も一瞬ふっ飛ばされそうになるが、かろうじて地面に堪えた。
どうやら、良牙たちのフェイク作戦が始まったようだ。
「何事だ!」
「何だ今の音は!」
爆音に導かれ、予想通りに会場を固めていた兵や、屋敷を守っていた兵が爆音のした方へと流れていく。
当初の予測どおりだ。
「裏手だ!裏手で何かが爆発した!皆急ぐのだ!」
乱馬は屋敷の兵を爆音のした方へと更に導くと、兵が向かった隙を突いて、
「はー・・・やあ!」
ドゴ!
男たちがパーティ会場から逃げる為の入り口・・・窓を破壊した。
ガラガラガラ・・・と粉塵と白煙が周辺に漂う。
「おい貴様!何をしている!」
もちろんそんなことをすれば、まだ会場の中にいた兵たちが乱馬の元へと駆け寄ろうとするが、
「わッ・・・何だこの煙は!」
「まさかこの会場にも何か爆弾か何かが・・・!?うわああ!」
・・・そこは、打ち合わせどおり。会場内でアルファードが、発煙筒を使い視界を遮る。
人間は、視界を遮られる事で一種のパニック症状を起こすことがあるのだ。
事前に「爆音」「窓を破壊する音」を意識に植え付けておけば、実はもうそんな音はしないけれども、煙を見ただけで「爆発が起こる」と錯覚してしまう。
混乱した兵は、警備という仕事を投げ捨てて外に逃出したり、
「帯刀様を!帯刀様を早く別室にお連れしろ!」
わずかに忠誠心が残るものは、とりあえず主の帯刀を避難させようと必死だ。
「アルファード!」
その状況下、乱馬は煙幕を掻き分けるようにして、アルファードの名前を呼んだ。
「わ、わかった・・・!」
アルファードはその声を受け一度大きく深呼吸をすると、
「行くぞ、みんな!」
・・・すこし声は裏返った物の、会場内で時を待っていた男たちに声をかけた。そして、一目散に乱馬が破壊した窓から飛び出していく。
「誰一人、捕まるんじゃねえぞ!一気に走れ!」
乱馬は、飛び出す男たちの手助けをしながら彼らに叫ぶ。
「あ!」
会場の中で、逃出す男たちの姿に気がつき慌てて駆け寄ってくるものもいたが、
「邪魔をするな!」
そう言う輩は、乱馬が全てシャットアウト。男たち全てを会場から逃すのに邪魔な兵は、その場で倒していった。
おかげですぐに会場からは男たちは逃出す事に成功。あとは、門まで逃げ切れるか否かに、行方は託された。
とりあえず、レオンが門までたどり着き、そして戻った良牙と二人、追っ手の兵を足止めする・・・今度はこれが成功してくれるしかない。
となれば、乱馬が今出来る事はというと・・・

「・・・」

・・・もう一つの作戦。本物と偽物、すりかえたカードを受け取って、この場を立ち去る。そっちの作戦を成功させる事。
そして、その作戦成功の鍵を握るあかねを、この手で保護する事だ。
「・・・」
良牙達のフェイク作戦が始まったというのに、あかねは姿を表さなかった。
逃げる男たちの中にもいなかったし、かといって一足先に門のところへと向かっているとは思えない。
・・・一体、どうしたのか。
「・・・」
とりあえず、屋敷の中を見回って見よう。そしてあかねを保護して一緒に門へ・・・乱馬はそんなことを考えながら、白煙が蔓延する会場から出て行こうとし たのだが、
「・・・白煙の中に黒いネズミか。敵は、遠くではない。実は意外に近くに潜んでいる・・・戦闘戦術では基本中の基本だな」
「!」
「腰抜け兵士どもは欺く事が出来ても、私は欺けんぞ」
・・・白煙を、不意に銀色の三日月が走りぬけた。
ヒュンッ・・・と風を切る刃先音に、乱馬は慌ててその場から離れ、腰の剣を抜いた。
ゆらり、と煙が揺れたその向こう側に、不敵な笑みを浮かべた男が立っていた。
「・・・逃げなかったのか。あんた案外、肝が据わってるな」
乱馬は、姿を表した男に対して負けずにそう言うも、内心は焦っていた。
・・・計算違いだった。
爆音騒ぎ、そして会場が大混乱に陥れば、兵士たちは主をまず、別の場所へと避難させるだろう・・・乱馬達はそう踏んでいた。しかし、
「白煙が会場内に起こったとき、なにやら予感がしてな・・・兵どもは僕を誘導しようとしたが、僕だけはここに残ったのだ。ふ、思ったとおりだったな」
帯刀は、素直に逃げるタイプではなかったようだ。こうしてこの場に留まった帯刀は、剣を構えて乱馬を見据えていた。
「言え、何が目的だ。何故この屋敷に忍び込んでいる?」
「・・・」
カードを摩り替えるため。思ってはいても、勿論そんなことを素直に話すつもりもない。
大体話したところで、父親の遺品として扱っている物を奪おうとしている事がばれるだけであって、そんなの火に油を注ぐようなもの。
「・・・」
さて、どうするべきか。
乱馬は、剣を構えて自分を睨んでいる帯刀と、じっとにらみ合いながらその場に立ち尽くしていた。

一方。
「こっちだ!こっちだー!」
男たちが走り抜けるゴール、屋敷の門のところでは、すでにその場所へと戻ってきていた良牙が走ってくる男たちへと手を振りながら合図をしていた。
「早く走るよろし!ここまで走りぬく事ができれば安泰ね!」
その横で、シャンプーが結界の魔法陣を作りながら叫ぶ。
シャンプーの魔法は強力だ。彼女の言う通り、この場所まで走り抜ける事ができればもうおっての兵に捕まる事はない。
しかし、走り抜けきる事が非常に重要な問題だった。
「待てー!」
・・・男たちの後を、爆発現場へと向かわなかった兵がわらわらと追ってくるのが、視界にはっきりと映っていた。
足の速い男たちは次々と魔法陣の中へと飛び込んでくるが、足の遅い男達・・・アルファードを含め数人の男達は、今にも追っての兵に捕まりそうな勢い だ。
「ああ、もう見てられないね!」
今にもその身体を捕まえられそうなアルファード達を見て、魔法陣を守っていたシャンプーがイライラしながら門の内側へと向かおうとしたが、
「おい、お前はそこを守れ!」
「でも、このままじゃ危ないね!」
「大丈夫だ!こっちは俺たちに任せろ!」
そんなシャンプーを、良牙が食い止める。そして、
「おい、レオンて奴はどいつだ!?」
すでに魔法陣の中へと駆け込んでいる男達へと振り返り、叫んだ。
「おう、俺だ!」
すると、魔法陣の隅・・・良牙たちが指示されたとおりに準備してきた大砲の横に、一人の男が立っていた。
年の頃は三十台前半。随分とがっしりした体型で、顎に立派な髭が生えている男だった。
「あんたがレオンか?言われたとおり、かみさんに頼んで大砲を用意してきたぜ」
良牙が魔法陣の隅へと走り寄ると、
「元漁師だった俺が武器屋に転身して以来、ようやく日の出を見る、作品だ。派手にやらなきゃ、武器が泣く!」
レオンは大砲を嬉しそうな表情でペチン、と叩いた。
そして、
「大砲を肩に担いだら、ボディ横にある三角のボタンを押せ。そうすれば、網が飛び出す!」
「了、解・・・っと!」
そうもゆっくりはしていられない。レオンは良牙に手早く操作方法を教えて自分も大砲を担ぐが、
「・・・あ、おい!そっちじゃねえだろ!敵は左前だ!」
「わ、分かった!」
ドオン、ドオン・・・と大砲を構えては打つ良牙は、なるほど、牢の中で乱馬がいっていた通りあさっての方向へとその大砲を向けている。
大砲は、ゆうに三十キロ弱。子ども一人より少し重いくらいだ。その大型大砲を軽々と担いで撃ち続けてくれるのはいいが、的とは全然違う方向に撃た れては、迷惑千番だ。
「ええい、お前はもう撃つな!俺が撃つ!」
レオンは小さなため息をつきながら良牙にそう叫ぶと、
「・・・よくも今まで俺たちを、閉じ込めてやがったなー!くらえ!」
ドオン!
良牙が撃ったのとは正反対の方向へと、大砲を撃った。
レオンの撃った大砲は、勢いよく兵たちへととんで行き、その頭上に大きな網を、降らせる。
おかげで、
「よし、捕まえ・・・うわあ!?」
「な、何だこれは!わっ・・・押すなって・・・うわ!」
まだ逃げ切れていない男達を捕まえようとしていた兵士の手を寸前で断ち切り、その足を止めた。
一人の足が止まれば、その後ろを走っていた兵の足をもとめることができる。現に、前を走っていた兵にけつまずいて一人兵士が転べば、まるで人間ピ ラミッド・・・次から次へと倒れた兵の上へ、兵士たちが倒れていく。
「まだまだ!」
レオンは、構わず大砲を撃ちまくる。その横で、勿論良牙も、
「俺だって黙ってられるか・・・それい!」
「こらー!だからお前は撃つなって言ってるだろ!網が無駄になる!」
「心配するな、今度は平気だ!・・・おお!?」
・・・大砲はレオンよりも多く撃っているはずなのに、結局の所兵士に当たったのは二発のみ。
最後は、
「ええい、大砲なんて小道具、小ざかしい!俺は素手で勝負だ!武器に頼るなど、俺には向いてはいない!」
大砲を地面へと置き、向かってくる兵を素手で叩きのめしていた。
「・・・大砲のどこが小道具ね。全く、良牙に綿密な作戦は向いてないあるな」
「・・・パワーはあるんだけどな」
しばらくして全ての男達が門の外へとたどり着き、追っ手の兵も片付いたのを見計らい、大砲をかたずけるレオンと、様子をそれまで見守っていたシャン プーがため息をついた。
結果オーライではあるけれど、
「乱馬と同じくらい、バカあるな」
今夜のような作戦には恐ろしく向いていないタイプだ。シャンプーは、良牙に聞こえないようにこっそりとそう呟いたのだった。
だが、
「・・・そういえば、乱馬、遅いあるな」
良牙のことをぼやくよりも、シャンプーはふとそちらの事を思い出し気になって仕方がない。
「・・・そういや、遅いな。それに、あかねさんも・・・いない」
敵を素手で叩きのめした後、汗を拭ったりして休んでいた良牙も、その事実に気がつく。
「カードの摩り替えに失敗したあるか?・・・あかねも、本当に使えないあるな」
乱馬の事はともかく、シャンプーがボソッとそう呟く。
もちろんその発言は、あかねに横恋慕をしている良牙にとって気にいらない物ではあるが、今はその事でシャンプーと揉める事よりも、戻ってこぬ仲 間・・・というよりあかねのことを心配する方が先だ。
「でも失敗したとすれば・・・無事かどうか、分らんぞ。俺、ちょっと見てくる」
いても経っても要られない良牙は、さっそく騒ぎが収まってきた屋敷の中へと向かおうとしたが、
「・・・そっちは、宿屋へ帰る方角ね。良牙は、黙ってここで待っているよろし」
方向音痴の良牙が、素直に屋敷内部へと戻れるはずがない。良牙まで迷子になっては、あとあと面倒になる事間違いない。
「私が行くね。誰か、乱馬が居そうな所まで案内するよろし」
シャンプーは良牙をレオンに任せて、結界の中で安心しきって喜んでいる男達へと声をかけた。
「あっ、じゃ、じゃあ俺が・・・」
「私を乱馬の所まで案内するよろし」
シャンプーは、名乗り出た男・・・アルファードと共に、乱馬とあかね---とはいえ主に乱馬だけなのだが、騒ぎが収まりだした屋敷の中へと向っていった。


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