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23時の敵を撃て2

「・・・で?男達を解放するはいいけれど、それをどうやってやろうか」



とりあえず、それぞれにあてがわれた部屋へに荷物を置き、シャワーを浴びたり一眠りしたり本を読んだりと・・・と一休みした後。
日も暮れてきたので、ハミルトとベッキーが用意してくれた夕食を囲みながら相談をしよう、と、一向は宿屋の食堂で座していた。
ハミルト達が用意してくれたのは、来る明日の作戦の為に乱馬達に精力をつけさせたい、とでも思っているのか、ステーキに玉子料理ばかりだった。
野菜そっちのけで、いわゆる体力増進に役立ちそうな料理を、次々にテーブルへ所狭しと並べていく。
「ほー、こりゃすげえなっ。体力つけるには最高だぜ」
そんなことを言いながら嬉しそうな男性陣に比べ、
「・・・」
あかねもシャンプーも、あまり食が進まず思わず苦笑いだ。
「アルファもこの玉子料理、大好きだったのよ」
ベッキーがそう言って、テーブルの中央に皿を置いた。
フンワリとした玉子のオムレツで、ナイフを入れるとどろ・・・と中から黄身がとろけだしてくる。
中にはひき肉やポテトが混ぜられていて、
「へー。こりゃ上手そうだな」
「精力もバッチリつくわよ。うふふふ・・・試してみたら?」
自分の緩やかに膨らんでいるお腹をさすりながら、ベッキーは微笑む。
一時期はどうなる事かと思ったが、乱馬達が事を起こしてくれることになった為か、ベッキーも表情が随分と明るい。
とりあえずそれには一安心しつつも、
「ほー。試す、ねー・・・」
説明を受けている最中、そっちの方が気になってしまって、乱馬はちらちらとあかねの方を見ているが、
「あとで胃薬飲まなくちゃ・・・」
「私が調合するね」
当のあかねは、ベッキーと乱馬の会話なんて全く聞いてはいない。
乱馬はガっくりと肩を落とした。

「・・・ところで」

と、そんなことをやっている内に。
今まで物も言わずにテーブルに並べられていた料理を口に運んでいた良牙が、そう切り出した。
「捕われた男達を解放するのは分かったけど、じゃあ具体的にどうするか・・・話し合わないとな」
「・・・ああ、そうだったな」
とりあえず、落ち込んでいる場合ではなかった。
乱馬は良牙のその言葉ではっと我に返り、明日の事を話し合うべくテーブルを囲んでいる全員の顔を見た。
「えーと、まずは・・・。中がどうなっているか、偵察する人間が必要だよな」
そしてさっそくそう切り出すと、
「そうよね。まずは、内部に乗り込んで様子を探って、こちら側に情報を流してくれる人が必要だわ」
あかねも手にしていたフォークをカチャン、とテーブルに置き、
「ね?乱馬」
と、乱馬の顔をジーっと見つめる。
「え、な、なんだよ・・」
あかねに顔を見つめられるだけでドキっとしてしまう乱馬だが、
どうも今、あかねが自分に向けているその視線は、胸をときめかすような意味が込められているようには到底思えない。
「だから、内部から私達に事情を話してくれる人が必要なのよね?」
「そ、そうだけど・・・」
「必要なのよ、乱馬」
「・・・え、まさかそれを俺にやれと・・・?」
「だって、他に誰が居るのよ」
そんな風に不安を感じている乱馬に対し、やけにきっぱりと、あかねは言い切った。
しかもそれに追い討ちをかけるように、
「そうあるなー・・・良牙は方向音痴あるし、時間がない今回の作戦では、それは致命的ある」
シャンプーも、あかねに同意して頷いている。
当の良牙も、「そうだなあ」とまるで他人事のように頷いていた。
「ねえ、乱馬。アルファードさんを初めとして、捕らえられている男の人達にも明日の作戦を伝える必要はあるのよ。その場合は、やっぱりオトリで牢に入って、中の人たちとコミュニケーションをとる必要があるでしょう?」
あかねは、それでもまだ不服そうな乱馬に優しい口調でそう言うと、
「乱馬じゃないとだめなの。ね?お願い・・・」
テーブルの上に置かれた乱馬の大きな手に、そっと自分の手を添えた。
「し、仕方ねえなっ・・・あ、あかねがそこまで言うんならっ」
勿論、あかねにこんな事をされれば、乱馬が断るはずもない。
「お、俺頑張るからっ・・・」
ドサクサに紛れて、その自分の手に添えられたあかねの手を握ってみよう。
乱馬はそう目論んであかねの手を掴もうとするも、
「あかねさんっ、僕たちも頑張りましょうっ」
「乱馬、私も応援しているあるっ」
乱馬があかねの手に自分の手を重ねようとした瞬間、左右から良牙とシャンプーが手を出してきて、
「あああああ・・・・」
何故かピラミッドのように、四人の手はテーブルの上に重ねられてしまった。
再び乱馬がガっくりと肩を落としていると、
「じゃあ、乱馬は牢の中のアルファードさん達と協力して、牢の中の様子や事情を流してね」
ピラミッドから素早く手を引き抜いたあかねが、再び話を戻すべくそう呟いた。
「そうだな」
乱馬もしぶしぶと手を最下段から引き抜くと、
「ああ、でももう一人位、内部に忍び込んだ方が良くねえか?」
「え?」
「ほら、俺はわざとオトリになって牢に忍び込むわけだろ?牢の中の事情は伝えられるかもしれないけど、その他の屋敷の事情・・・パーティーの構成と か、館の仕組みとか、そういうのを外に伝える奴も必要だろ?」
「ああ、そうね・・・」
「屋敷の中で自由に動ける奴も一人、送り込んでおいた方がいいと思うんだけど・・・」
ようやく頭を使い始めた乱馬のその提案に、あかねも良牙もシャンプーも、口をつぐんで考える。
と、
「それじゃあ、私が行くわ。メイドになって情報を集める」
少し間があいた後、それまで黙って考え込んでいたあかねが、自ら名乗りをあげた。
「あいやー、!あかね、乱馬と一緒なのずるいね!私も行きたいある!」
勿論、そんなことを言い出せば、シャンプーが黙っているはずがない。
自分も行く、と主張を始めたシャンプーに対し、
「シャンプーには、良牙君と一緒に、外側から強力なバックアップをして欲しいのよ。強力な魔法を、乱馬を助ける為にも役立ててあげて欲しいわ」
「・・・」
「それに、シャンプーみたいに色々な知識がある人が傍にいれば、ハミルトさん達も安心するだろうし」
こういう時は、相手を持ち上げて持ち上げて、気持ちを害させないようにしながら説得するのが一番だ。
あかねは穏かな口調で、シャンプーにそう提案した。
勿論、
「う・・まあ、乱馬の為なら・・・仕方ないあるな」
他の人の事はともかく、とりあえず「乱馬のために」と言われてしまっては、シャンプーとてそれ以上はわがままもいえない。
「じゃあ私は・・・外からバックアップするある」
「お願いね」
シャンプーは、しぶしぶとあかねの提案に応じたようだった。
あかねはとりあえずホッと胸をなでおろすと、
「これで各自の役割分担は決まったわね。そしたら次に考えなくちゃいけないのは、私と乱馬が集めた情報を、どうやってシャンプーと良牙君に伝えるか よね」
と、次に話し合わなくてはならない問題を定義した。
・・・そう、内部に忍び込んで情報収集をするのはいいのだが、 問題はそれを、どうやって屋敷の外にいる人間に伝えるか、である。
牢に捕われる予定の乱馬は外には出れないし、メイドとして屋敷に潜入するあかねとて、そう頻繁には外には出れないはずだ。
・・・
「そうだよなあ。それが一番の問題なんだよ」
「ひいばあちゃんならともかく、私の魔法ではまだ、遠隔通信することは難しいある。それにその為の魔法グッズを作るには、時間がなさ過ぎね」
「警備も厳しいだろうしなあ・・・頻繁に外に出たりしたら、目をつけられる可能性もあるし。あかねさんをそんな危険な目にはあわせられん」
「どうしたりいのかしら・・・」
四人は、そんなことをぼやきながら何か良い手を、と意見を交わそうとするも、中々いいアイデアが浮ばず、思わず唸ってしまった。
すると、そんな四人に対し、
「それならば、郵便配達屋を使うといいですよ」
メインディッシュの後にさっぱりと飲めるスープを・・・と、空いた皿を下げながらテーブルにスープ皿を並べ始めたハミルトが、助言をした。
四人の前に運ばれてきたのは、冷たいポテトとホロネギのスープだった。
生クリームとコーンが、そして具材が良く絡んでほのかに甘いそのスープ。冷製なのもあってか、脂っこい料理の後には非常に喉越しも良く味わえる。
「郵便配達屋?」
早速、その運ばれてきたスープをすすりながら、ハミルトに良牙が尋ねると、
「ええ、あそこのお屋敷には街の郵便配達屋とは別の、専属の郵便配達屋が出入りしているのよ」
ハミルトの代わりに、今度はラストのスウィートデザートを運んで来たベッキーが答えた。
「郵便の量が多いからなのかしら。理由はよく分からないけれど、街の郵便屋が領主の屋敷に配達する為の郵便を仕分けしてその専属の郵便屋に渡し て、その郵便屋が、一日五回、あそこに屋敷に郵便を届けるのよ」
「へえ・・・」
「その郵便屋が屋敷に現れたときに、情報を渡すといいわ。屋敷に出入りしているその郵便屋・・・テリーって言う女の子なんだけど、あたしが後で頼んで きてあげる」
「そいつ、信用できるのか?」
良牙がベッキーに念を押すと、
「大丈夫。テリーは私の幼馴染なの。それに、テリーの恋人も捕らえられているのよ。絶対に協力してくれるわ」
ベッキーは、そう言って何度も頷いていた。
「それなら平気そうあるな。よろしく頼むある」
そんなベッキーの様子を見て、シャンプーも納得したのか、スープをすすりながら呟く。
「それじゃあベッキーさん、テリーさんへの根回しはお願いね」
「分かったわ。あなた達がテリーに渡した情報はこちらに届けてもらうようにする。だから、テリーが集荷に行ったとき、私達からの情報をテリーから受け 取れるようにしておいてね」
「作戦は、シャンプーたちに任せるわ。私と乱馬は、シャンプーたちの指示に従って内部から皆を誘導するから」
「了解ね」
「おい乱馬、あかねさんに迷惑かかるようなドジは踏むなよ」
「あ、当たり前だろっ」
・・・とりあえず、連絡手段とそれぞれの役割は決まった。
あとは、実際に潜入して得た事情を元に、的確な作戦を練るより他ない。
とりあえずは、明日の朝、第一回目の郵便屋・テリーが外に持ち出した情報を頼りにするほかない。
「そうと決まれば、さっそく行動ね、あたしと乱馬は、もう少し休んで準備を整えたら、今晩中に領主の屋敷へと忍び込むわ。明日の第一回目の集荷に間 に合うようにするから」
「ああ。そうだな」
「私も今夜中に、魔道具の手入れをしておくある」
「俺は、力を温存する為に休んでおく」
夕食も済ませ、作戦会議も済んだ。
四人は最後にもう一度明日の為の情報のやり取り手順を確認して、それぞれ食堂から出た。
と、
「あ、待って、あかねさん」
食堂を出ようとしたあかねを、ふと、ベッキーが呼び止めた。
「なあに?」
「あかねさん、メイドとして忍び込むんでしょう?」
「ええ、そのつもりだけど・・・」
「だったら、メイドの衣装、調達しなくちゃ。あそこの屋敷は、メイド全員、同じ洋服を着ているの。少しでも違っていたら目立ってしまうわ」
「あ、そうよね。どうしよう・・・」
ベッキーの言葉に、あかねははっと息を飲む。
そういえば、忍び込んで情報を渡す事だけは話し合っていたけれど、忍び込んだ後の事、そして細かい事については何も考えていなかった。
あかねが、「どうしよう・・・」と少し考えていると、
「あのね、うちの宿屋の裏手にあるテーラーが、いつも屋敷のメイドの服を仕立てて持っていっているの」
「え?」
「テーラーの娘のジュリーは、私の友達だから、見繕ってもらってくるわ。ちょっと待ってて」
ベッキーはそう言って、緩やかに膨らんでいるお腹をさすりながら、宿屋から出て行った。
「あ!ベッキーさん、ちょっと!」
見繕ってもらえるのはありがたいが、あかねの洋服のサイズを確認しないまま出て行ってしまったベッキーを、あかねが慌てて呼び止めようとするも、
すでにベッキーは宿屋の角を曲がっていってしまった後。
「ああ、行っちゃった・・・」
あかねがため息をつくと、
「あはははは、全くあの子はしょうがないですな」
「ハミルトさん」
「どれ、私がジュリーの所に電話をしておきましょう。お嬢さん、サイズは普通サイズでいいんですね?」
「あ、はい・・・」
「全く、あんなにそそっかしくても今度、母親になるんですよ。子供もベッキーに似るのかな」
その様子を見ていたハミルトが、苦笑いしながらジュリーの元に電話をかけてくれた。
「ありがとうございます。でも、ベッキーさんが元気になって本当に良かった。一時期はどうなる事かと」
あかねがハミルトに礼を言うと、
「アルファードが戻ってくるかもしれないというのが、本当に嬉しいんでしょうね。早くに両親を無くしたベッキーにとって、アルファードとこれから築いていく 予定だった『家庭』が何よりも生きがいだったんでしょう」
「ハミルトさん・・・」
「私にとっても、アルファードはもう家族同然。なんです」
「・・・」
「ですからどうか・・・孫のためにも、孫のお腹に居る子供の為にも、アルファードのことをお願いします」
ハミルトはロマンスグレーの頭を深々とあかねに下げて、そう呟いた。
あかねは、「もちろんです」と力強い口調でそう言うと、頭を上げたハミルトとがっしりと握手をして、自分にあてがわれた部屋へと戻った。
・・・こんなにも、誰かの帰りを待っている人、
そしてその誰かの帰りを望んで頑張っている人たちが居るのだ。
そんな人たちのためにも、あの「カード」に人格を支配されてしまった輩の影響を、そしてそれによる被害を野放しにしておくわけには行かない。
「・・・」
明日の作戦は、絶対に成功させなくしゃ。
あかねは、ハミルトとベッキーの姿に改めてそう奮い立たされたのであった。




そして、その日の夜遅く。
明かりも消えてひっそりと静まり返った街を、乱馬とあかねは領主屋敷へと向かって歩いていた。
勿論、一足先に情報収集に走る為である。
乱馬はハミルトが用意した、この街の男性が好んでよく着る衣装を身に纏っていた。
そしてあかねは、ベッキーが調達してきたメイドの衣装を身に纏っていた。
乱馬はともかくとして、頭にはフリルのついたヘアバンドをし、フンワリとしたワンピースにフリルのエプロンをつけているあかねは、確実に人通りが多いところでは目を引くよう な可愛らしさだ。
実際、横を歩いている乱馬とて、あかねとの会話そっちのけでちらちらとその姿を盗み見しては、思わずにやけそうになる顔を必死で引き締めている。
そして、
「・・・」
そんなあかねの手を、乱馬はなぜかしっかりと握って道を歩いていた。
今は夜だし、若い男性は皆、屋敷に捕われている。
なので、こうして道を歩いていてもなんの危険の事もないし、それこそわざわざ手を繋ぐ必要なんてないのだが、
「夜にそんな格好して歩いていたら、誰に何をされるかわからねえだろっ」
「だから、若い男の人は皆捕らえられてるんでしょ。残ってる人は老人と子供ばかりなんだから大丈夫よ」
「老人と子供に襲われるかもしれねえだろっ。男にはかわりねえっ」
「・・・」
乱馬の強い要望・・・というか主張により、一応屋敷までは「乱馬があかねをガードする」という名目で、宿屋を出てすぐに、こうして手をしっかりと握りだしたのだ。
・・・
「もー・・・宿から領主屋敷まで何て、ほんの二十分くらいなのに」
乱馬は何だかんだいって心配性なんだな、とあかねが小さな声でぼやくと、
「うるせーな。いいんだよ、これで。それに、こんなメイドを、無防備に夜の街に歩かせておけねえよ」
「乱馬・・・もしかしてメイドが好きなの?」
「ばっ馬鹿やろうっ。お、俺は別にメイドになんて興味はっ・・・」
乱馬は真っ赤な顔で、慌ててそう反論した。
とは言うもの、 乱馬の頭の中では、自分に対して忠実で甘えているあかねの姿が勝手にシュミレーションされていたのだけれど、勿論そんなことを口に出せば、あかねに殴り倒される事は確実だろうと、黙っているだけなのであるが。
「あー・・・」
乱馬は自分のその妄想を振り払うべくコホン、と咳払いをすると、
「と、とにかく・・・俺は牢の中で捕われている奴らとコミュニケーションを取りながら情報集めるから、お前は、その他の情報を集めてくれ。いいか?」
「うん」
「それと・・・情報集めるのはいいけれど、くれぐれも領主本人には近づくなよ。お前、意外とドジだから」
「なっ・・・ドジは余計でしょっ」
「ドジはドジだろ。それに・・・そんな格好見られて、強引に部屋とかに連れ込まれたら困るだろっ」
「大丈夫よ、乱馬じゃあるまいし」
「大丈夫じゃねえよっ。いいか、くれぐれも注意しろよっ。指一本触れさせんなよっ」
「そんな心配しなくたって大丈夫なのに・・・」
「油断するんじゃねえぞっ」
「もしも触れられたらどうすんの?」
「カードうんぬんの問題じゃねえ。俺がトドメをさす」
ブスッとした顔で、しかしはっきりとした口調でそう呟いた。
そして、
「とにかく、同じ屋敷の中にいても俺と離れ離れだから、何かあってもすぐには助けに動けないんだから。・・・助けにいけるようになるまでは、頼むから気をつけてくれよ」
といって、あかねの顔をじっと見つめた。
何だか本当に困ったような、心配で仕方ないとでもいっているような・・・そんな表情だ。
「気をつけるから、大丈夫よ」
あかねはそんな乱馬の手を、ブンブンと振りながら、力強い笑顔でそう答えたやった。
「頼むぜ」
乱馬はため息をつきながらそう答えると、
「・・・あーあ、着いちまった」
「え?」
「はー・・・手を繋いでるときに限って、時間て過ぎるのが早いんだよなあ・・・」
と、最後にぎゅっと、繋いだ手を握ってあかねから離れた。
その言葉に驚いてあかねがふと前を見ると、そこには大きなお屋敷と門があった。
「・・・」
つい先ほど手を繋いだばかりだというのに、もう二十分も歩いたのか。
それは、あかねも同様そう感じていた。
「・・・それじゃあ、乱馬。乱馬こそ気をつけてよ」
「おめーもな」
「うん・・・」
先ほどは大丈夫、と連呼していたものの、乱馬といざ別れるとなると、とても不安に苛まれる。
「ほら。俺は大丈夫だから」
「うん・・・」
「明日の夜、事が終わったらまたずっと一緒なんだから」
あかねが俯いていると、乱馬はそんなあかねの頭をぽん、と叩いて、あかねを裏口・・・らしき場所からまずは屋敷の中へと潜入させた。
そして、乱馬はあかねが無事にメイド達に紛れて屋敷内部へと歩いていったのを見送ると、
「あ!こら貴様っ。そんなところで何をしている!脱走者か!」
「うわあ、しまったあ!ばれてしまったあ!」
・・・妙に芝居がかった叫び声はともかくとして、わざと屋敷を警備していた男兵に自分を捕らえさせると、
「ほれ、大人しくしとれ!」
「はいはい」
すんなりと、他の捉えられている男達の牢の中へと紛れ込んでいったのだった。
いよいよ、潜入作戦スタートである。

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