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パンダシリーズBパンダ親子リターンズ

1

「ねえねえ、見てこれ!」

 

友達と買い物に出かけていたあかねが、
帰ってくるなり、居間でTVを見ていた俺の傍に座って、そう言った。
「ん?」
俺がそんなあかねへ目をやると、
隣に座ってニコニコしているあかねの手には、出かけるのに持っていったと思われるカバンと、そして「パンダ」の人形 が握られていた。
「人形」といっても、しっかりとした形のあるいわゆる「ぬいぐるみ」ではなく、
腹話術とか、学芸会などでも使うような布製の、胴体の中に手を入れて、パクパクと口を動かすタイプのものだ。
しかもその「人形」。
やけに愛想がないような顔をしているにも関わらず、なんだか憎めないのが、不思議だ。

「…はは、何だかおもしれえ顔だな」
可愛くねえのに、とははっきり言うのも何なので、俺が気を使って当り障りの無い事を呟くと、
「でしょでしょ!?でもね、良く見るとこのお人形…早乙女のおじさまに似てるのよ!」
「…そうか?」
「そうよ!一目見て、あたし、そう思っちゃったのよ!一緒に買い物に行ったさゆり達もそう言ってたし!だからね、ほ らっ」
あかねは俺のぼやきなど全く無視しながら、やけに楽しそうな顔でそう叫ぶと、
自分が持っていたカバンをごそごそと漁り、何やらもう一つ、パンダ人形を取り出した。
「…ん?」
…あかねがかばんの中から取り出した人形は、あかねが初めに俺に見せてくれたパンダ人形よりも、少し小ぶりの パンダ人形だった。
可愛くないけど憎めないその顔つきも、デザインも、大体は初めに俺に見せてくれたものと全く同じだった。
しかし、その小パンダ人形。
…頭の部分に、不可思議な「図形」がいくつかついている。
黒い丸が、三つ。
縦に三つ連なった丸の最後に、三角形が一つ。一列になって、仲良く小パンダにくっついていた。

「おい」
「何よ」
「何だよ、この頭の後ろにくっついている丸と三角は」
「やーね、お下げに決まってんじゃないの。見てわかんないの?」

怪訝そうな表情をしている俺に、あかねはニコニコと笑いながらそう答えると、
「そこのお店ね、大きいパンダと小さいパンダ、両方のお人形が売ってたのよ!
パンダのお顔が早乙女のおじ様にも似てたし、あたし、凄く気にいっちゃったからね、『その小さいパンダ人形も買う から、その代りにお下げ、つけてください』ってお願いしちゃったんだ!」
「…ほー」
「そして出来上がったのが…・じゃーん!これです。そしたらね、ほら!あはは、おじ様だけじゃなくて、乱馬の人形も出来ちゃった!これで親子パンダ人形だね!」
嬉しそうな顔をしながら、自分の両手に「パンダ人形」(大)(小)をはめて遊び始めた。
「…」
俺は、そんなあかねを見つめながらそっと、ため息をついてしまった。

 

…あのなあ、あかね。
あのクソ親父に似ているパンダ人形を見つけて、嬉しいって気持ちは良くわかるよ。
友達と買い物している最中に、少しでも俺の事を思い出してくれたのとかも嬉しいし、
お店の人に、「小さい人形も買うから、その代りに人形にお下げを付けてくれ」って頼んだお前も、何だか憎めねえ。
こうやって俺の目の前で、両手にその人形をはめて無邪気に遊んでいるおめーは、ホントに可愛いって思うよ。
でもな?あかね。
俺は以前にもお前に、確か言ったことがあったよな?

 

…俺は、「パンダ」の息子じゃねえ!


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